Junの環状赴くまま【第七夜】

職場への行き帰りに、気紛れで日暮里で乗り換えることがよくある。

ものの、日暮里のことを俺はよく知らない。

思い出といえばつい先日、駅中のエキュートがリニューアルオープンしていて、何とはなしに千駄木腰塚さんのコンビーフを買ったくらいだ。

値段を聞いて驚いたが、食ってみてさらに驚いた。

一晩でコンビーフ400g毎日食ってたら絶対体悪くする。

他には、駅前にあるのはどれもこれもチェーンばかりだなという感情ばかり。

そんな日暮里へ向けて、八月上旬の第七夜は鶯谷から山手線外周。

前回から3週間が経過、早い方だと思う。

18時15分前回未踏査の北口に降りる。

実は、鶯谷には酔った時くらいしか訪れることが無く、何故か決まって南口を彷徨いているようなので、この街並みは朝日に照らされて眺めることが多いです。

では、奥から店の並びを確認。

関所さんは、お刺身が美味しそう。

山形のだだちゃ豆が渋い。

その隣、宝ろくさんは、なんと鰻のお店・・・。

懐広いなあ、鶯谷は。

フツーに居酒屋としても豊富。

関所さんはここまでメニュー晒して無かったので、こっち気になるなぁ。

さらに隣に安定の加賀屋。

言うまでもなく、煮込みとホッピー、それと串で行きたい。

この時、三人のオジサンが店の前で煙草をふかしていた。

養老乃瀧って這入ろうと思わねえんだよな。

右も左も同じ名前で、信濃路さん。

右は営業している気配が無く、左が本体としてそば屋だった処から居酒屋に相転移したような感じ。

メニュー、どて焼450円が気になる。

なんとこちら24時間営業!

ま、その筋の方には有名なお店のようですな。

行きてぇ…朝六時に職場出て七時くらいから飲みてぇ。

この並び最後は中華の大弘軒さん。

都内なのに、地元の海神亭と遜色ない。

以上、鶯東会グループさんでした。

鶯谷でも東西抗争の構図が見えますな!

「というわけで、今夜もTechnoBreak Shoさんにお越しいただきました〜」

「あ〜、仕事早く上がれてよかった〜」

「いよいよ地元じゃないすか」

「ちょっと、紹介したい所一軒あるから」

意気揚々とスタートです!

向こうに見える陸橋はランドマークですよね〜。

今回はその境界を・・・。

難なく超えて、道なりに行くとすぐこんな光景です。

さらに進むと、あら素敵。

豆腐料理、笹の雪さん。

ここ何回か通ったことあって、その度に良いなと思うんだよなぁ。

俺は初音の湯豆腐で行きてぇ!

が、環状赴くままは千ベロが基本だから、泣く泣くスルー。

というかここはShunも交えて三人で来たいお店。

ぎゃー銭湯か、こりゃたまんねえわ!

ここ寄ってから豆腐だな!

冬場のコースとしちゃ、最上級に粋じゃないです?

メインストリートから路地を見ればホテル街。

やはりまだここは鶯谷なんだなぁと感じさせます。

ちょっと寄り道でこの路地に入って、すぐ右へ。

う〜ん、取り残されて延命措置を受けた昭和がそこにありました。

正岡子規だから、明治かしらん。

看板ばかりが真新しい、それなのに右横書き。

こんなに明かりが取れる居間なら最高に創作意欲湧くな。

その向かいには書道博物館あり。

位置関係はこんな感じ。

寄り道終わって、メインストリートに戻ります。

先へ進めば、こんなふうにすぐに二手に別れます。

山手線外周を左回りしていますので、線路沿い駅前方面の左へ折れます。

するとすぐに。

いい感じの洋食屋、フォークさん。

この向かいには。

ダイニングバーの前はスナックだったんじゃねえかっていう激シブなお蕎麦屋の艶さん、ばんしやくセシト(半角のシ)。

年齢的にまだ、生とポテサラとざるそばで満足するような胃袋じゃねえ。

気を取り直して(笑)すぐ先に、これまた雰囲気の良い居酒屋あげはさん。

わぁ、超良さげなメニュー!

日暮里で接待するなら、ここで決まりだな。

さて、19時になりました。

スタートからは20分が経過。

善性寺さんのファサードからは、向こうのビルが見渡せる。

右端で見切れているのは「希望は強い勇気であり、新たな意思である」というありがたいお言葉。

希望なんかねえよ、生活を追いかけるのに精一杯で。

ただ、こうして普段よく知らない街を歩くのは『何かを期待しているから』なのかも知れない。

今歩いている通りは、日暮里駅東口から駅前をグッと南東へ下る路地の奥にあたるので、当方そこまで入り込んだ事はなかったのですが…。

はい!この景色には見覚えありですね、博多風龍

ビカビカですね(笑)

…おや、ここの左にあるのは?

DEANフジ↓オカ↑さんじゃないすか!

TENGAあります。の幟が頼もしい。

内部の写真は撮ってませんよ(笑)

中古の文庫コーナーで西田幾多郎の善の研究探した俺はどうかしてたかも知れん。

Shoメンバー「ロシア版マトリックスと名高いナイトウォッチに続編があるって事、今ココで知ったわ(笑)」

手元にあったのは『デイウォッチ』、買ってません。

エロDVD等も我々買っておりません。

店出て正面は、打って変わって美味しそうな飲み屋さんが二軒。

右が鶏料理の田蔵さん、左が水炊きの田家さん。

同じ系列なんでしょうかね。

あ〜、前ここ来たわ〜。

焼肉ふたごさん。

でも特に言う事は無い、フツーの焼肉屋さん。

もうここまで来ればだいぶ駅前に近づいております。

Sho「昨日、そこの鳥貴族で一人飲みしながら読書してたよ(笑)」

居酒屋とかバーで読書っていい趣味してるよなあ。

この写真を撮ったすぐ左手にあったのが…。

ふうむ、昔ながらの喫茶店ですって。

友路有と書いて、トゥモローさん。

友トモ路ロ有ウ、と読むのでしょうな。

さて、先ほどの鳥貴族の先を右に折れて、奥まで行くと…。

Sho「今夜はココや、ええトコなんや。」

19時15分到着、大衆酒場やじろうさん!

ほほ〜ん

なるほど

それでは!

肉刺し風3点盛り、串焼き5本盛り、油淋「肝」(レバーフライの油淋鶏)。

あ〜、日暮里は飲み屋で当たり引いたことなかったんだけど、こういうお店に出会えるのが感情赴くままの良いとこなんだなあと改めて思う。

前回同様フツーに飲み会になって、千ベロはしてません(オイ)

Junからは自己啓発セミナーに関する私見など

Shoからはゴーゴリ「死せる魂」の見所など

2時間弱の滞在、店内は非常に盛況でした。

Jun「じゃあ、例の店で〆ますか」

Sho「結構!」

退店後、駅前をそのまま通過、セブンイレブンを右に折れると…。

ありました、一由そばさん!

日暮里で24時間営業の立ち食い蕎麦の名店。

都内の蕎麦好きでここを知らない奴はモグりとはShoメンバーの談。

かけのツユが蛇口から出てきて、容器持参なら持って帰れるんだとか!

二郎ではない。

温、普通盛り220円、大盛り270円。

太蕎麦なら普通盛り270円、大盛り400円。

これに豊富な天ぷらメニューをトッピングできる。

Shoメンバーはかき揚げ140円。

俺は舞茸天80円(安い)&春菊天120円、それとカレーライス410円。

ミニカレーなら300円で、たぬき蕎麦とのセットなら520円と40円お得。

たぬき蕎麦もカレーライスも好きだから、毎朝食いてえよ。

140円のとり天もオススメ。

カウンターにあるザルからトングで葱をいっぱい入れて、いただきます。

飲んだ後の蕎麦はすごい美味しい(味は覚えていない)。

満月の南中時刻は24時、これは22時前の月。

万葉歌人が詠んだ山の端に見える月と違って、現代版のお月見も良いもんでした。