【新曲】TechnoBreak V.S. 人間椅子 feat.江戸川乱歩「芋虫」with ベストセラー作家Z【発表】

本日は新曲を聴きながら記事をご覧下さい。

TechnoBreakで

機知Guidance

 

憂鬱な印象のベースに少し遅れ、哀愁のギターリフが鳴って画面明転。

夕暮れと言うよりは黄昏時の土手の上だから冥転とでも言うべきか。

影だけの男がトボトボと歩いている。

どうやら自転車を盗む気でいるらしい。

辺りに人気のないことを確認し、二秒の早業で鍵を外した。

だが、跨がろうとするなり盛大に転倒。

ギターはいよいよ、悲痛なほどの甲高さで鳴り渡る。

男はゆっくりと起き上がり、怒りに任せてサンダル履きの素足で自転車に蹴りを入れた。

ここでドラムの演奏も始まって、いよいよ曲は盛り上がる。

気を取り直して自転車を漕ぎ始めると同時に、伸びやかなボーカルが歌い出す。

ひねもす隠れ、ひねもす食らう

『芋虫』を演奏するのは人間椅子。

これはアダルトゲーム『鬼作』のエンドロールである。

盗撮凌辱立身出世ADVと銘打たれたジャンルとは裏腹。

主人公の鬼作は深遠なる人間理解と信念を守る生き様とを、偽悪的かつ挑発的な言動に隠した、複雑玄妙なキャラクターで今もなお愛されている。

彼は第一級の鬼畜者を自認する三兄弟の末弟であり、シリーズ三作目にしてユーモラスな面が強調されたことが人気を博した一因となっていると考えて差し支えないだろう。

それは、もう二十年も昔の作品だ。

そのキャラクターには見覚えがある。

「すかしきった日本の文化を下品のどん底に叩き堕とす」と言いながらも、無自覚な健常者たちへの慈愛に満ちた視線と、身に宿した電波系体質から発するこっちには来るなと言う警句で語りかけてくれた人物を。

村崎百郎。

1961年シベリア生まれで、中卒の工員。

1993年末にガロでメディアに現れて以降、ユリイカからGON!まで至る所で彼が執筆した文章が採り挙げられた。

その十年は鬼畜ブームと称され、無論のことだが鬼作に至る三部作が世に出される十年に一致している。

「アナルはいいぜぇ、アナルはよぉぉぉ!」

そんな主題をウィットに富んだ冗談と、洒落にならない犯罪行為のルポルタージュ等とともに世に出し続けた、唯一の鬼畜系ライター。

ダストハンティングと称したゴミ漁りを市井に紹介した功績は大きく、特にゴミとの対話から物語を読み取るという電波の心得は、彼が一代で築きその後継者は居ないと言える。

2010年7月23日、自宅に押し入った読者に包丁で滅多刺しにされて名実ともに伝説的存在となる。

先月、長らく入手困難となっていた、処女作にして唯一の単著「鬼畜のススメ」が電子書籍として復活した。

そう、彼の没後十年ということだから。

鬼作には人間椅子『芋虫』があるならば、

村崎百郎にはTechnoBreak『機知Guidance』を贈りたい。

要らないって言ったって勝手に贈りつけるもんね、ご愁傷様。

 

Aから全てが消し飛んで
最後に残ったZだけ
研ぎ澄まされた第六感
セックスマシーン竿だけ

自己肯定感不満足
でも第六感ちょお満足
チャレンジ精神旺盛
だから性欲も旺盛

機知Guidanceをご覧よ
戦争が生んだ悲劇を
独楽の動きをご覧よ
無限軌道にほど遠い

頭でトントン叩いて
モールス信号音だけ
情報通信カタカナで
接吻の雨をせがんで

何かが井戸に落ちました
全身が消えた音だけ
本の存在も消えました
発禁処分の戒め

機知Guidanceをご覧よ
戦争が生んだ悲劇を
独楽の動きをご覧よ
無限軌道にほど遠い

茄子の鴫焼きはいつも
ぐにゃり嫌な味
情欲の鬼が巣を食って
デブデブ肥え太る

鳴かない芋虫よ
飛ばない芋虫よ
剥けない芋虫よ
醜い芋虫よ

Aから全てが消し飛んで
最後に残ったZだけ
研ぎ澄まされた第六感
セックスマシーン竿だけ

何かが井戸に落ちました
全身が消えた音だけ
本の存在も消えました
発禁処分の戒め

機知Guidanceをご覧よ
戦争が生んだ悲劇を
独楽の動きをご覧よ
無限軌道にほど遠い

機知Guidanceをご覧よ
戦争が生んだ悲劇を
独楽の動きをご覧よ
無限軌道にほど遠い

バリアフリー化の先駆け

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