【五月号】もう付属の餃子のタレを使わない(かもしれない)#002 日暮里馬賊と京の華【キ刊TechnoBreakマガジン】

巷の連休というものは、僕みたいな血で血を洗う洗濯屋稼業とは無縁だ。 裏街の清掃員に休みなし、などというと気取り過ぎだと笑われるだろうか。 といったって、軍隊所属のエージェントみたいなものなぞ開店休業だし、デスクに座って読書でもしているのがせ

【五月号】総力特集 今夜、すべてのババァで【キ刊TechnoBreakマガジン】

「好きな映画は何か」と聞かれたら、俺は相手を選んでこう返事する。 「『許されざる者』だ」と。 「あれは大人になった、男から漢になった、女からをんなになった、俺たちのためのアンパンマンだ!」と声を大にして言うだろう だが、本当に気心の知れた、

寺田ヒロオに見る「まんが道」 ~ 追悼:藤子不二雄Ⓐ

藤子不二雄Ⓐが先日4月7日に亡くなった。享年88歳だそうだ。 藤子不二雄Ⓐは、本名を安孫子素雄といい、かつて藤子・F・不二雄とともに藤子不二雄というペンネームで、オバケのQ太郎、忍者ハットリくん等を手掛けた、言わずと知れた児童漫画界の巨匠で

【五月号】巻頭言 秘密と事実と真実【キ刊TechnoBreakマガジン】

2021年のクリスマスイヴ、彼はモツ野ニコ美女史と神楽坂の路地裏にあるビストロで帆立のパイ包み焼きなどに舌鼓を打っていた。 年に一度も身に付けないくらいお気に入りの、金魚と水草を描いた明るい色のタイを締めて来たものだった(色違いの暗い方は年

【四月号】環状赴くまま#008 日暮里ー西日暮里 編集後記【キ刊TechnoBreakマガジン】

前回から一年半も開いてしまった。 「環状赴くまま」は、山手線を一駅分歩き、最後は千ベロで終える。 それがコロナ禍において困難になってしまっていた。 代わりに「一食一般」、「ラーメンドラゴンボウル」など成果もあった。 キ刊TechnoBrea

【四月号】酒客笑売 #001【キ刊TechnoBreakマガジン】

私のお酒は四合が分水嶺だ。 ここで掌が赤く熱を帯びてくる。 七合で前後不覚、一升飲んだという記憶も記録も無い。 こう言うと、大抵の人からはお酒が強い人だと見做されるのだが、そんなことは下戸の言うことで、私は酒豪でも酒聖でもない。 せいぜい酒

【四月号】棒きれ #001 鯖の詩【キ刊TechnoBreakマガジン】

今日も鯖 明日も鯖 鯖鯖鯖鯖 鯖が好き 朝起きて 鯖食べて 回転寿司では 鯖で〆め 塩焼きだ 照焼きだ 一時間かけた 鯖味噌だ 鯖缶は 大根煮 冷や汁にしても イイ感じ 夕食は お刺身だ 衣まとわせて 揚げ物だ 今日も鯖 明日も鯖 鯖鯖鯖鯖

【四月号】もう付属の餃子のタレを使わない(かもしれない) #001 大阪王将業務用冷凍餃子【キ刊TechnoBreakマガジン】

学部一年の頃、二外の講義で 「ドイツで早い、安い、美味いを狙うならケバブです。おまけに、栄養バランスも良いから、長旅で資金面が不安になったら、屋台がそこら中にあるからおススメです」という話があった時、 『餃子みたいなもんか』とふと思った。

【四月号】ヨモツへグリ #003 川崎おさやん【キ刊TechnoBreakマガジン】

約束の地、シド。 誰がそこに行く。 僕と、その他に誰かが。 その誰かと、僕は会えるだろうか。 いつか、どこかで。 七輪の煤煙に包まれて。 策が成るか成らぬか、成るように為すのか。 二十日ほどの勤労、心労、気苦労、過労。 あとは実働部隊が為す

乳揺れ経典(Player Equipment Manager on Wheels)

経典を開いてくれたOP狂信者の諸君。 今日も信じなさい。 2つの谷が揺れることにより世界に時間が生まれ、過去と未来が区分けされ、我々は先に進むことが出来るのです。 おっぱいは言った。 「まず、乳揺れがあった」と。 本章では1プッシュで服装を

【四月号】総力特集 小林秀雄『無常ということ』【キ刊TechnoBreakマガジン】

 滋賀県の日吉大社、山王権現にわざわざ巫女さんのコスプレをした若い女性がやってきた。 「どうであってもかまいません。どうか、どうか」 とんとこと鼓をうちながら、聞き入ってしまう様な美しい声で唄っていた。夜も更けて人が寝静まったあと、十禅師社

【四月号】巻頭言 嘘と痛みと戦争【キ刊TechnoBreakマガジン】

 諸隈元著「人生ミスっても自殺しないで、旅」に 「どんな言葉も嘘くさかった。」  というくだりがある。戦争に関する知識を字面で垣間見、現地の旅情に感傷を仮託している著者自身の罪悪感の吐露だ。酒を飲んだ帰りの地下鉄で読みながら、言い様の無い心

【人生5.0】Junのヨモツへグリ #002 西船橋 串屋横町【ONLIFE】

約束の地、シドはどこにある。 僕たちはいったいどこで再会を果たす。 山林など消え失せてしまったこの地上で。 まばゆい電光掲示板を見上げ、下水の汚臭に気付かない。 張り巡らされた下水道のような道を行き交いながら。 その日初めて出会った僕たちは

【人生5.0】Junのヨモツへグリ #001 西船橋 まる福(加賀屋船橋店支店)【ONLIFE】

約束の地、シド。 僕たちはそこで再会を果たす。 桃の木には瑞々しい肝臓が。 薫風には七輪で焼く味噌の風情が漂う。 さらさらと音もなく川を流れる大腸は澄んでいる。 「コードナンバー0253」深緑のコートを羽織った女が駆け寄って言った。 「今は

【人生5.0】ラ・マンチャの男を観て【ONLIFE】

自分は自分が嫌いだ。 あるいは、自分は自分で良かった。 ほとんど全ての人間がこのどちらかを選ぶ。 幸運な者はそれすら意識しない。 だが、百人に一人か、千人に一人は思うものだ。 自分は自分では無いかもしれないと。 セルバンテスはそんな人物を創

【人生5.0】Junのラーメンドラゴンボウル(Z) #001 津田沼 魚骨らーめん鈴木さん【ONLIFE】

ラーメンドラゴンボウルが完結したその日の夜、私は喜びのあまり、ついラーメンを食べに行ってしまった。 揃った七つのラーメンドラゴンボウルから呼び出された龍神との契約やら経緯やらは、他所に書くことにする(おそらく虚飾性無完全犯罪から船橋ノワール