【決着編】魔女の地獄のコロナ鍋

大王製紙社長、井川意高の話は有名だ。

子会社からの借入金106億8000万円を、カジノのVIPルームで擦った特別背任事件。

事の顛末は、例えば此処に詳しい(書籍を買う必要は無いだろう、どうせ又カジノで消える)。

転ばぬ先の杖、と言って仕舞えば観念になるが、賭博に絡む喜怒哀楽のうち殆どが悲劇的に見えて仕方がない。

仮説の域を出ないが、身を滅ぼす条件は二つ。

① ビギナーズラックでそれなりに気持ちよく勝つ。

② 二回目以降に負け、その負けを取り返そうとしてさらに負ける。

ここまで来れば、損失を取り返すのは殆ど無理だ。

けれども、身体にはもう鉄火場の焦がれるような感覚が染み付いている。

中毒者がまた一人仕立てられた。

映画「ノーカントリー」でも示唆されている。

人生の瞬間々々で、知らず知らず自らの命を賭けている事。

負けを取り返そうとしてまた賭けるという事。

そんな、どうにも抗い切れない法を否定する手段も。

ギャンブル依存症に寄り添う杖は、一体何なのだろうか。

ビギナーズラックで勝ち逃げする事?

負けは損切りする前提で勝負する事?

小遣いの範疇を超す事なく楽しむ事?

実はこの一二ヶ月、職場の同僚で競馬に手を出す奴らが増えている。

コロナ禍である。

杖どころか、必殺の剣ならあるのだ。

オッズ2倍の本命馬単勝に賭けて、負ければ翌週のレースで倍額賭ける。

負けても負けても、一度の勝ちで損は帳消し。

一番人気が2倍返しの時に賭けるだけで、難解な予想は一切なしだ。

さて、それでは試算してみよう。

見え辛いかもしれないが、これでは二ヶ月と持たずに破滅だ。

六回連続で裏が出る確率は1/64である。

現実的な数字とは言えない。

しかし、賭博者生活から足を洗わずに続けていたなら出会う。

それに、刺激を求めて、最初のルールなんか忘れてしまう。

だいたい、一日に十二レース行われるのだ。

週一度の勝負で果たして満足できるのだろうか。

必勝法が聞いて呆れる。

前回までのあらすじ

外出自粛でやることがないTechnoBreak Junは

自宅でオフライン在宅バカラに興じていた。

一勝負36万円が動く。

魔女の地獄のコロナ鍋が蓋開く。

ギイギイと揺れる死神の鎌。

切り落とす首はTechnoBreak Junの方か。

はたまたTechnoBreak Shunの方か。

注:ただの家賃の前納です。

 

 

 

 

 

 

 

スートが4つ見える・・・。

これは・・・。

先ほどのトランプの柄の一覧を見て欲しい。

スートが4つ見えるというのは・・・。

勝った!

勝った!

スート4つは9か10!

ナチュラルナインの
最強手だ!!

TechnoBreak Jun
バカラ賭博で生還!!

以上、やらせ一切なし!

ロケハンもなしの一発勝負である
(そのため、カード配布の順番をバンカー側からにしてしまったが、実際どちらから配るのかも今となっては調べていない。)

大学の経済学の授業で、唯一覚えている話。

チキンレースの必勝法は参加しないという事。

だから、買い占めやら転売やら、はたまた新製品やら全てがチキンレースに見えるのだ。

適度な飲む打つ買うは気晴らしに必要だろう。

矩を踰える事の無いよう警告したかっただけだ。