【人生5.0】スーパー美味しんBONUS #000【ONLIFE】

山岡士郎に自己投影するとは馬鹿も休み休み言えと叱責されそうなものだが。

今回は敢えてそれを放言したい。

第一話、豆腐と水。

山岡士郎(27)、とすれば大学を卒業後、入社五年目だ。

それは私が四年間の非正規雇用を抜けた年齢に一致している。

作中、彼は馬小屋ではなく、オフィスのソファに産み落とされる。

私にもその寝心地は骨身に染みて分かるのだが、そんな所で寝ざるを得ない者の心境たるやどうだろうか。

 

この左右非対称の、寝るためではなく座るために造られたベッドが、自分の揺り篭にもなれば棺桶にもなるのだという漠たる予感。

毎晩飲み歩かなければ生きた心地がしないという倒錯した自足感。

金なんて有るから不安になるのだから、有り金は全て競馬に注ぎ込むという歪んだ自傷。

その背景にあるのは山岡士郎自身の仕事中毒とも呼ぶべきものだろう。

作中そのようなことは一切描かれていないが。

 

彼は雁屋哲も花咲アキラも欺いて、ただ独り、自己の血の宿命と格闘していた。

我々読者は、追々そのことを突きつけられる。

「自分が自分でなければよかった、だが俺はどうしても俺以外ではいられない」

彼の嘆きが、まだ未熟な果実がもぎ取られたような絶望が、叫びとなって聞こえるようだ。

 

山岡士郎に、ある重大な感情的欠落、いや彼自身が希望の代わりに匣の最奥に秘匿した何かがあることを、東西新聞社の社員一同とうに察してはいるのだ。

だが、彼らは決して山岡士郎その人ではないから、それが何かを見抜くことはできないし、その心に寄り添って当人の感情を慮ることもしない。

山岡士郎は右足だけで立っている。

食事は左手で箸を持ち、右目は夜の街を彷徨うために、昼の喧騒は左耳で聞き取りさえできればそれで良いとでも思っているかのようである。

彼は誰も傷つけたくないからと、自らに足枷を噛ませているのだ。

 

手の施しようもなくバラバラにひしゃげてしまった男には、何も知らない女が支えになれば良い。

二人は決定的に出遭ってしまった。

栗田ゆう子(22)、守衛の次に出社する配属三日目の新入社員。

東西新聞は女性社員に対する差別意識が強く、雑務ばかりで自分の仕事が進まない。

仕事をこなすことが、今の彼女を成長させる。

成長とは、出来なかったことが、出来るようになることだからだ。

だから彼女は時間の捻出を発明した。

仕事することが勉強なのだということを自覚している。

 

ーー街角を行く人波が途切れると、月明りさえまぶしいね、こんな日はーー

境界線ギリギリの所に彼女はいるのだという。

山岡士郎と出遭わなかったなら、彼女も数年で、どうしようもなく内でも外でもない、此岸でも彼岸でもない、遊びでも仕事でもない、そういう場所に行ってしまっていたのだろう。

栗田ゆう子に胎動した仕事中毒の魔の種は、表面的にはグータラと評される山岡士郎によってその芽を摘まれることになる。

私たちは皆、その後の彼女を知っている。

 

東西新聞社創立百周年記念事業が明かされる。

物語の大きな車輪が、重い音を立ててゆっくりと動き出す。

三つの豆腐、イとロとハ。

三つの水、AからC。

味覚の試験を突破したのは二人だけだった。

「ワインと豆腐には旅させちゃいけない」

山岡士郎は御覧の通りと言いたかったのであって、決して言葉の上で戯れているわけではない。

彼は味覚の本質を手掴みしたそのままの視力で深淵を眺めている。

眼前に広がる光景を言葉で表そうとするならば

あ・は・れ

とか言う、不具な言葉の切れぎれになったような断片だったかもしれない、そうでないかもしれない、どちらでも良い。

だから彼も深淵からのこだまのような言葉を吐露せざるを得ないのだ。

饒舌さを自分自身に赦してやるのは、唯一怒りに身を委ねているときくらいだ。

 

究極のメニューへの挑戦は難航する。

さらに、海原雄山と帝都新聞の横槍で究極対至高の構図が出来上がる。

その記念すべき第一回が十五巻だそうだ。

以降、おおむね一巻に一回のペースで対決が繰り返される。

その頃の作品にはもう興味はない。

 

美味しんぼを我々読者に面白く紹介する、日本一のサイトがある。

その連載は五回までで未完のままなのだが、その筆者はこう言っている。

「アア!あの頃の美味しんぼはギラギラしていた!」

私も同意見である。

だから、手垢がつきすぎたというより最早、手垢でできた握り飯のような美味しんぼ評論に私は乗り出す。

 

ではお待ちかね、今週のクリ子のコーナーです。

日本刀は平安時代にその完成を迎えて以降は、衰退の一途をと辿っているというのが通説らしいが、どうやらクリ子に対しても同じことは言えるようである。

「時よ止まれ、汝は美しい。」

【人生5.0】境界性と観るSociety5.0【ONLIFE】

糞CIETYじゃねーか!

Jun「急にどうした?」

Jun「まぁ、読んでくれ」

真っ黒なサングラスをしたキッズ(成人済み)がエキサイトしている。

自動車後部座席で、眼鏡一体型HMDを使用してサッカー観戦をしていたようだ。

運転席には誰も居ない、自動運転でハンドルが左右に動いている。

シアターモードを解除すると、少々残念な素顔が顕になった。

TSUMUGU FCが先制、薄膜型仮想ディスプレイに表示される。

ここでタイトル「Connect future〜5Gでつながる世界〜」

庭先から見上げた空が映し出され、ドローンが向こうへ飛んでいく。

 

Jun「ねえ、ここまで20秒、あと3分以上あるんだけど」

Jun「いいじゃねーか、読めって言ったのお前だろ」

Jun「でももう書くのメンドくさくなってきた」

Jun「書くのが担当だろ!!」

ここでお爺さんお婆さんが登場、淹れたお茶を飲んでいる。

お爺さんは手元の端末で先ほどのドローンに進路変更の指示を出した。

お婆さんは和室の姿見鏡越しに医師から検診を受けている。

「すぐに良くなると思いますので、安心してください」

深々と頭を下げるお婆さん、そばには2人の孫たちと撮った写真。

 

Jun「それほど遠くない未来。あるところにお爺さんとお婆さんがいました」

Jun「お爺さんは家の端末を操作しドローンに指示出し」

Jun「お婆さんは家の鏡越しに検診に行きました」

Jun「なんかいい話じゃない、近未来おとぎ話」

Jun「まあ、最後まで読めって(苦笑)」

「この景色に合う曲に変えて〜」

後部座席のバカっぽいキッズが変な声を出す。

「分かりました」

イヤフォンからオペレーティングシステムの無機質な音声が返事をする。

不具合を装って山道から転落させられるのに、バカに対しても敬語だ。

何故か感じるAIの悲哀。

 

Jun「オイ、主観入れるのヤメろ!」

Jun「全4分あるうちまだギリ1分経ってねえからさ…」

田舎道の途中、自動運転車から降りて寄ったのは朝日屋商店。

いわゆる田舎のコンビニである。

キッズだがこんにちわの一言くらいは言えるようだ。

しかし、返事は無い。

店番は留守にしているのであろうか、あるいは…。

キッズお構いなしに小袋の菓子、板チョコレート、ペットボトルの麦茶を取って店を出る。

既視感満載の演出で、キッズの腕時計に会計処理が伝達された。

¥482円

 

Jun「おい待て、物価どうなってる」

Jun「うるせえな、先書けよ!」

Jun「でもこの頃の消費税は42%くらいになってるから嘘…」

Jun「また主観じゃねーか!続けろ!!」

店を出てぶらぶら始めたキッズ。

外国人バックパッカーが話しかけてくる。

どうやら道に迷って困っているようだ。

「ちょっと待って」

カナダ人相手に日本語でこれである。

近未来キッズは語彙にWait a second.も非搭載で効率が良い。

代わりに先ほどの腕時計が聞き取り、イヤフォンが翻訳を伝える。

これだけ見せれば後は十分。

道案内の様子は後ろ姿だけを写して終わる。

 

「すぐ準備するから、大丈夫だって」

ここでトラブルか、誰かと通話が始まった。

「大丈夫じゃないってば」

「もうすぐ着くから」

「昼過ぎに着くって言ったじゃん」

相手は写真にも居た姉だろう。

こちらは近未来芦田愛菜とでも例えようか。

都内アパートの一室、全身無印用品といった風情の部屋にいる。

田舎道は夕焼け空だが、一方で都内の天気は雲行きが怪しい。

「わかってるって」

にへら面でチンタラ歩くキッズ、お前さっきまで乗ってた車どうした。

反省している様子が一切感じられず、視聴者の怒りは沸点へと着実に上昇を始めている。

「てか今どこにいんのよ」

「ねえ、ちょっと」

芦田愛菜が視聴者の代弁者だ。

キッズの意図、というよりこの動画のコンセプトがイマイチ分からない。

近未来ガジェット満載なのは良いとしても…。

「ちょっと待ってて」

キッズ、さっきからこんなのばかりである。

だが…。

垂直浮遊型360°レンズ搭載カメラを投げ上げ、周囲の風景を芦田愛菜に送信。

受像は腕時計型端末を経由して、芦田愛菜の網膜一体ディスプレイに投影。

分裂症収容所のような一面真っ白の部屋の中でも同じ景色を見る事ができる。

 

姉の苛立ちをカネと技術で解決したキッズ。

辺りはもうほとんど夜だ。

お婆ちゃんが呼ぶ声が聞こえる。

こうたと言う名前らしい。

「遅かったねえ」

「ごめんごめん、色々あってさ」

「どうしたの急に」

「えぇ?てかさ腹減ったよ婆ちゃん何か作ってよ」

Society5.0に於いて、遅刻という観念は最早ない。

なぜなら、そこは理想郷だから。

換言すれば、新しい価値やサービスが次々と創出されているから。

 

Jun「オイ」

Jun「何?淡々と書いてるのに」

Jun「Society5.0の揶揄がしたいだけだろ」

Jun「違う違う違う違う、揶揄はただの芸風!先行こう」

縁側に祖父母の二人を呼び出し、座らせたキッズ。

周辺には電球を吊るし、特別な夜の空間を演出している。

「これかけて」

眼鏡一体型HMDを両者に手渡す。

「何にも見えないよ?」

「まだ何にも見えないよ」

 

Jun「オイ、ここ」

Jun「うるせーよw俺らの芸風なわけねえだろww」

キッズが芦田愛菜をホログラムで呼び出す。

「お爺ちゃん、お婆ちゃん、元気?」

「おぉ〜、なんだよ」

お爺ちゃんは近未来技術の洗礼を受けてたまげている。

「今日は仕事で行けなくてごめんね」

ここで、近未来にも仕事はあるという現実が知らされる。

だが、彼女は一日中、待っているばかりで労働をしていたようには思えない。

サナトリウム染みた真っ白の部屋に居ただけ。

嘘も方便ということだろうか。

 

「今日は何の日か覚えてる?」

「何の日?」

お爺ちゃんお婆ちゃん、お互いに向き合うもいまひとつピンときていない。

「じゃあ、バンドもカモン」

キッズがホログラムをさらに呼び出す。

ドラム、サックス、ベース、ギターの四名だ。

全員揃って、金婚式おめでとうの掛け声。

キッズはトランペット、芦田愛菜はキーボード。

ここはレイテンシー問題の一切が解決された未来だ。

賑やかなスカの演奏とともに老夫婦の笑顔が映し出される。

5Gのコンセプトロゴ、画面暗転。

総務省ロゴ。

Jun「で、このストーリーをどう読み取れと」

Jun「まぁ、聞けよ…
これはお爺ちゃんお婆ちゃんが施設で見させられてるヴィジョンだから!」

Jun「全身からチューブ出てる?」

Jun「オイ!俺を超えるな!」

Jun「貴方に脳内物質届けます、だからYou Tube」

Jun「悔しいからこれ以上巧いこと言うの止めてくれ!」

Jun「by糞務省」

Jun「その心は?」

Jun「スカが流れた」

 

では、ご覧ください。

【人生5.0】真希波・マリ・イラストリアスについて【ONLIFE】

先日、バンド一同でシン・エヴァンゲリオンを鑑賞してきた。

筆者のJunは新劇場版の全てを劇場で複数回観ている。

長かった、家庭を持たない自分はこれでやっと死ねるという気がしている。

バンドでの鑑賞の時点で二度目、その後もう一度観た。

Shunメンバーは全てが未見だったが、一ヶ月程度かけて自宅の大画面でシリーズを鑑賞してから来た。

短期間にあれを全て観ると言うのは非常な努力だったように思われるが、名作に対しては苦労以上に喜びが勝るものだ、それが名作でありさえすれば。

ShoメンバーはTV版を含めて全てが未見だった。

人類で稀少なサンプルになるはずなので、強く希望して参加してもらった。

さて、ここから先はネタバレになりすぎない程度に書こうと思うが、当然核心を突くような私見が入る。

そのため、シン・エヴァンゲリオン未見の方はお引き返しいただきたい。

観終えたときに去来したのは

この作品のテーマは、碇シンジが大人になる物語である

と言うことだ。

劇中、登場人物たちは口々に碇シンジの成長を認める。

本人もそのことを強く自覚し、その意志の力で行動する。

そして声変わり。

そうだ、あのシーン、あの最後のシーンは

我々旧世代オタクたちはその先へ行くこと罷りならぬと言う絶縁宣言だ。

ネオン・ジェネシスは我々各自の履行によってのみ成し得る。

では、新劇場版において、マリは一体どのような役を演じたか。

四作目、シン・エヴァンゲリオンによって我々観客はそれを垣間見る事ができた。

クリストファー・ノーラン監督のインセプションは筆者のJunの中でもBest 10に入りそうなくらい好きな映画作品である。

インセプションを二、三回観終えて

これは渡辺謙が綾波レイの役を演じているな

と、渡辺謙ヒロイン説という着想を得て満足した事があった。

(シンにおいてはミサトとリツコの関係にワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド様の美しい友情の形を見たのだが、共感できる立場にいないのでその比較に関して述べる事はしない。)

だから単純だ、同じ発想でマリは今作のヒロインとなった碇シンジを救わねばならない。

気分次第で見方を変えれば、単なる人手不足を女手で補っただけ。

これは好意的なエヴァファン、マリファン達ならば簡単に思い至ったことだろう。

良い女、知的でミステリアス、さらに挑発的で胸が大きい。

非の打ち所の無い存在であるからして、新劇場版にシンと冠する上でほとんど最重要人物、ファン達が諸手を挙げて歓迎すべきヒロインと言える。

しかし、筆者のJunは好意的なエヴァファン、マリファンとは言い難い。

4作を通じて振り返ると、Qが一番であるような気がしている。

この記事を読んでいる方、居るとも思えないが、あなたはどうだろうか。

シンを観終えて

分かるエヴァはエヴァとは言えない

という発想が頭から拭い切れない。

エヴァが分かるとは、自分も大人になったものだ。

小学生の頃には解説本なんかを立ち読みしていたのに、今はこのように考察という体で書き記しているのだから。

ともかくQが一番だ。

序も破ももちろん良い、だがQだって一着争いに堂々参戦できる。

Qは特にエンドロールが一番良い、シリーズ最高に良い。

あの90分は桜流しの前座だと信じてやまない。

つまり筆者のJunは悪意あるエヴァファンである。

自分にとって一番の性癖は脚である。

それが拗れて、CAPCOM V.S. SNK2のボスキャラであるルガールが好きになった。

CAPCON側は豪鬼ではなく、やはりベガでもって応戦すべきだったのにと思っている。

ルガールのジェノサイドカッター対ベガのダブルニープレスで脚技頂上決戦が見たい。

そんな中高生の頃から自然発生的に顕現していたのがルガール、ベガなどに対しての初老フェチだ。

つまり筆者のJunは冬月コウゾウファンである。

ヴィレクルーを翻弄し、ゲンドウと共に在り続けたシンの展開、全てを肯定できる。

清川元夢さんが演じ続けることができるかどうかは無視できない問題なので、神殺しの間接的トリガーは冬月であると思っている。

前置きが長くなりすぎた感があるが、そこで本題。

マリである。

渚司令とリョウちゃんを差し置いて、なによりもまずマリである。

ゲンドウ君と冬月先生と呼ぶのだ。

結局、全員関係者だった。

一番遠いのはむしろアスカくらいなものだ。

ゲンドウの回想シーンにも似たシルエットの女性が居た。

アスカが評したコネメガネとは、真希波タイプの初期ロット程度の認識だったので正しいのだろうか。

むしろ本人ではなかろうかとすら思われるが、寿命や老化は?

真希波とはマキナ、つまり機械仕掛けのサイボーグだったのか。

だから歌は懐メロと言うか、我々の世代以上に昔の曲が多かったのか。

そして冬月が放つ「イスカリオテのマリア君」である。

聖書ネタは様々に見立てがなされ、最低限の知識がないと着いていけない物語が多すぎる。

世界一のベストセラーだから、共通の話題として当然と言えば当然だが。

そこでマリアと言えばまず聖母マリアないしサンタマリアその筋、イエスの母を指すものだ。

次にマリアと言えばマグダラのマリア、一説には罪深い女として指されるマリアだ。

冬月が「マグダラのマリア君」と呼んでいれば、視聴者一同驚愕のはずだ。

マリがどのような罪を犯したのか、その一切が語られていないから。

関係者としてゲンドウを対象にした罪だったのではなかろうかとするのが自然だが…。

だが、実際には「イスカリオテのマリア君」と呼ばれたのだった。

イスカリオテのと枕詞が来れば、ユダと引出されるのが通常である。

そして、イスカリオテのユダと言えば裏切り者の代名詞。

真希波・マリ・イラストリアスは作中の裏切り者であったと言うのだろうか。

こうして、マリに対する疑いの目を向ければ気付く事がある。

初見では無理だろう、筆者のJunは三度目で気付いた。

冒頭で、この作品のテーマは碇シンジが大人になる物語だと述べた。

シンの中に、巧妙かつ自然に組み込まれた展開がある。

「好き」と伝える事だ。

この事は、成長ないし老化の過程で上手く気付くか、思い知らされるかして、意識的に実践もしくは決別しなければならない。

仮称アヤナミレイに好きと伝えられて立ち直った碇シンジ。

14年前の感情が好きと言うものだったと、死を覚悟したアスカから伝えられたシンジ。

エヴァの呪縛からアスカを救った際にはシンジの口から、同じ思いを返していた。

ついでと言うかダメ押しで、葛城ミサトの息子に対するシンジの印象も同様だ。

マリだけだ、好きと言わなかったのは。

では、マリは誰を、何を好きなのだろうか。

イスカリオテの裏切り者を理解する核心はここにあるのか。

結論。

宇部新川で新たな生活を始めた碇シンジは、遅かれ早かれ衰弱死するだろう。

世界中の書籍を読み切るという野心を持ったマリ、そんな女が通常の恋愛というか人生ごっこで満足しようはずがないではないか。

もう、信頼された他者を手酷く裏切る事でしか性的興奮が得られないのだ。

だからその快楽のためだけに生きている、あとは読書で十分。

生粋の冬月コウゾウファンの、これは戯言だろうか。

これは真偽未確認の事なのだが、と前置きしてこの先を蛇足する。

様々な感情入り乱れた初回観劇からの帰路、こんな話を聞かされた。

「マリの眼鏡って何だと思う?」

どうせ監督の趣味で、ウルトラセブン辺りから拝借したデザインだろうと、表層的な返事を私はした。

「あれって、ユイさんのメガネをマリが盗んだものなんだって」

「マリはユイが好きなのに、ゲンドウとくっついた嫉妬だって」

「しばらくしたらマリは留学することになって、餞別に貰った」

 

だから嬉々としてイマジナリーのユイを殺したのだと、そう考えられないことも無い。

【人生5】光なき闇の問わず語り#010【ONLIFE】

「やっと来たか。」

「待ってたんだ。」

「何か分かったか?」

「月並みな事だけ。」

「時間がかかった。」

「回り道を選んだからな。」

TechnoBreak Junにはいくつかの人格がある。

顧客の前で相応の振る舞いを演じる人格。

オフィスの中で同僚のウケを狙うピエロ。

猜疑心の塊で他者の嘘を鋭敏に看破する誰か。

悪意の無い殺意で自他諸共罰する自傷者。

自分でも驚くほど残酷で直視するのも嫌になる自分。

その中から単純にポジティブな部分とネガティブな部分に限定して、ここ数ヶ月の文章記事をそれぞれ任せてきた。

緊急事態宣言の間は、自宅で可能な活動として幅を広げるためだ。

単純に、週刊ペースの記事は2倍になった。

とはいえ、それらの質はどうなっただろうか…。

noteに旅立った光を惜しんでいる第一回
エヴァの影響を受けたような謎の3コマ漫画文章。
短文ながらも全体的に死の色彩が強い。

光の喪失を未だ受け入れられない第二回
どこで聞き齧った言葉を散らしているのだろう。
そして、犯清とは誰なのか。

タイトルによるミスリードの第三回
この記事は食レポではない、決して。
居酒屋の死を自分自身に重ねていることを見落としてはならない。

本格的な食レポ、第四回
そんなはずはない。
食欲の異常は、書き手の精神状態の異常を示唆しているのだ。

レジェンズ初登場かつおそらく最後の第五回
「人生」においてオムツを履く時期は二度ある。
この記事がどちらを指しているかは明白だろう。

遂にと言うべきか、人格噴出の第六回
全ての証拠がここに揃っている。
そして、最終回まで残り回と告知される。

第七回は、恒例の(?)クイズ回。
光の不在を最早何とも思っていないようである。
統合された人格のJunが相対的な光を演じているようだ。

気付いてしまった第八回
西田幾多郎に責任転嫁したいだけなのか。
はたまた本当に気付いてしまったのであろうか。

前回はとうとう禁断の職場ネタという第九回
これはねえな(笑)
笑うしかないし、笑うに笑えん。

ここで闇Jun3コマ漫画文章です。

 

「俺が守るのは、管理職のクソ業務命令じゃない!」

それは勝手だが一体何を守るのだ、失うものは何もないではないか。

「俺は、俺の一度失われた人間性を守る!」

上手くいかなかったからこの有様なのだ、没人間が今更何を言うか。

「人生は一度きり。だが、やり直すことはいつからでもできる!」

だが、砕ける前に、いくらでも心の持ち様はあったではないか。

 

光「ピピーッ、ピピーッ…アッ!!」

時速100キロの猛スピードで後退してきたトラックが管理職を轢き殺した。

光「ダ〜ミだよ〜、そんな所に居ては〜!」

光「あ〜らら、せんざんきみたいにペッタンこになってしまった…」

それを見ていた闇Junは、両手で自分の胸を押さえる。

闇「これが…ファック管理職」

光「闇Junにはまだ無理よ」

そうだ、殺意を正当化するのは、いつだって純粋な正義の心だけだから。

 

Q

「忠臣蔵って赤穂事件て言うのか」

「目には目をって悲しい道徳だな、ハンムラビ法典は何千年も昔の事だけど

「よき侍二人死にて、鎌倉殿に損取らせ奉らん。俺はこっちだな」

「正義とは何かね」

「全く」

光「で、今回が第十回、最終回か」

闇「久しぶりだな」

光「今回は総集編じゃないな」

闇「………」

光「遺書のつもりか」

闇「冗談キツいぜ、俺に死ねと?」

光「闇のつもりが病みなんだろ、人生5ONLIFEもう止めにすれば」

闇「…刺し違えはしても、自殺はしない」

光「それがいいな、それが解っただけでも」

「さて…」

俺はTechnoBreak Jun。

特技は声優ごっこ。

趣味は文学。

では最後に新曲です、聞いてください。

 

 

部屋の中うずくまる
壁伝いに抱き寄せる
薄暗い部屋にいる
首を振ることになる

暴力を受け入れる
悲しみさえ飲み込める
それは愛の形じゃない

焦燥感に駆られてる
独りの夜居られない
声を上げる理由がない
首を縦に振る

偽りの自己犠牲
自己満足の献身
それは愛の形じゃない
イラマチオは要らない

イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
ただそばにいたい

イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
イラマチオは要らない

イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
ただそばにいたい

イラマチオは要らない
イラマチオは要らない
イラマチオは要らない

【人生5】光なき闇の問わず語り#006【ONLIFE】

闇Jun「どうも、塩こん肉屋(ブッチャー)です。おすすめレシピはざく切りチーズキャベツ。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、アムロ霊です。ニュータイプ並みに取り憑きます。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、アインシュタインです。修行するぞ。修行するぞ。修行するぞ。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、クフ王です。黒くて太くておおきい苺です。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、精子だったころのお前です。卵子に入るの辞めてやろうか!」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、韓国料理店のママです。主にとはママの意味です。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、エジプト最古のパピルスです。自分でも自分がよく分かりません。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、芳醇モッツァレラです(股から)」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、ナイル川の西側です。三途ことナイルです。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、どもっ、どうもどもどもどもどうも。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、忍者です。忍んで殺すぞ。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、パン生地です。ブログに書かれたパン記事です。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、田代まさしです。いや〜、帰ってきて欲しい。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、居眠りしてました。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、犯罪直樹です。倍 返 し だ !」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、水から生まれた水子です。あ〜、どっこらしょ。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、国民的未来のネコ型ロボットです。間違えて核ミサイルのスイッチをひみつ道具で出しました。」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、ワクチンです。痛いか!」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、Dame館です!抗い切れないダメ感を持って来ました!」

「カエレ!」

闇Jun「どうも、エッチなチェ・ゲバラです。Hentai。」

「カエレ!」

闇Jun『俺は、あと何回この惨劇を繰り返せば辿り着けるのだろうか。』

闇Jun『あと、五回だけ、それでもダメなら諦めよう…。』

光なき闇の問わず語り

終了まで残り

【人生5】光なき闇の問わず語り#001【ONLIFE】

どうも、TechnoBreak Junです…。

本日は悲しいお知らせから。

光の方のTechnoBreak Junが逝きました。

バンドの方で今後の活動をそれぞれオリジナリティを出して行くということになり、私TechnoBreak Junは文章でやっていくのですが。

Shunメンバーは Shoメンバーは

バンドのブログだけでは露出の機会が少ないと言うので、この度noteにアカウントを作って「前立腺最前線」の二面展開がなされることになったのです。

それにつきまして、ここのブログは闇のTechnoBreak Junが、noteでは光のTechnoBreak Junがそれぞれ担当することになりました。

光が無くなれば、私も闇としての存在意義が薄れようと言うもの。

私のネタを誰がブレーキかけるんだという気持ちです。

ブレーキは止まるためにあるんじゃ無い。

走り続けるためにあるんだ。

では、闇Jun3コマ漫画文章です。

 

ここはTechnoBreakの秘密基地、白山ベース。

TechnoBreak Junが角瓶ラッパ飲み。

「LiSAさん歌姫さん!どうしてIが小文字なの?

大文字小文字を逆にしたらlIsaさんになっちゃって!

イーサ!消費者金融さながらだ!

その心は!そんなに自分が無いからです。

愛をッ!軽んじてッ!いるからですッ!!」

 

Shunメンバーがマイカーに乗って部屋内に乱入してくる。

Shun「ブンブーン、俺トヨタ俺トヨタ」

Jun「すげぇ、トヨタトヨタ!トヨタトヨタ!TechnoBreakでーす!」

と言いながら車の上に乗り上がり、神輿を担いでいる。

心優しいShoメンバーは『この車でまた東海道五十三次ができるね。』

と見守っていた。

 

そんな夢を見ていたのは、脳死状態のTechnoBreak Jun。

今日は天気に恵まれて、この病室は日当たりが心地よい。

Shunメンバーは『脳死状態なら夢なんか見ねえだろ。』

と思っている。

心優しいShoメンバーは『みんながあの世に行ったらまた東海道五十三次しようね。』

と見守っていた。

「神経衰弱しようぜ!」

「もうなってるよ…(死ーん)」

 

コント#01

闇「え〜、どうもTechnoBreak Junです。」

光「はい、TechnoBreak Junです。」

闇「先日、ふと思いましてね。我々、お笑い目指してはどうかと。」

光「は〜、声優ごっこ、詩人気取りときて、とうとうソレですか。」

闇「なので、今回はコンビ名、一緒に考えましょう。」

闇「雨上がり決死隊。」
光「不吉だよ!」
闇「不吉じゃねーよ!」
光「不吉だよ!あと、考えろ!」
闇「不吉だよ!」
光「?」
闇「考えろ!」
光「不吉なんじゃねーか!」

 

闇「それじゃ食べ物シリーズで、サンドイッチマン。」
光「不吉だよ!」
闇「不吉じゃねーよ!」
光「不吉じゃねーか。でも、居るでしょ。」
闇「まぁ、要らないけど居るね。」
光「だろ。人間椅子だって、死ね死ね団って先にあったから直ぐ改名してんだから。」
闇「〇〇マンって最近言わないしね。」
光「そうだよ、この差別主義者のナチパーソン!」
闇「なら、椅子人間にしよっか。」
光「チェアマンになっちゃった。嫌だよ、動作系のネタで疲れるだろ。」

 

闇「じゃあ食べ物シリーズで、びぃふしちゅー。」
光「海砂利水魚じゃねーか!何で改名後の方なんだよ。」
闇「いやでも、人間椅子だって改名したって。」
光「死ね死ね団はもういいよ!何で改名前提なんだ!」
闇「高学歴のTechnoBreak Junさん、寿限無やってみて下さいよ。」
光「あ〜、コンビ名に使えそうなのあるかも知れないからね。」
闇「気になるところあったら止めますんで、お願いします。」
光「寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ、海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、喰う寝る処に住む処、藪ら柑子の藪柑子、パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの、長久命の長介。」
闇「…真っ先に。」
光「荒井注が先だよ!」
闇「何だ馬鹿野郎!」
光「何が道具だ偉そうに言いやがってこの野郎、これでやってみろ!」
中「何でアウトレイジになってるんだよ!」
光「ファッキングジャップぐらい分かるよ馬鹿野郎!」
一同「もうええわ、ありがとうございました〜。」

【この後】こんもり〜性欲がときめく片づけの物理〜【生放送】

こんばんは。

性欲片づけコンサルタントの

根道盛衛ことTechnoBreak Junです。

「やっぱりお前か。」

「すげ〜嫌な予感がする。」

英語学習続かないよね〜って言ってる女優を◯せ!

「何を言ってるんだコイツは。」

「コンサルしろ。」

本日はWilly D. Pecker Jr.さんのお宅でこんもりメソッドかまします。

こんもりかましてよかですか?

こんもりずむ宣言

この中古エロ本の山の中から、貴方のジョンソンがスパークするものだけを選んで下さい。

貴方のディックがさらにご立派なフィリップ・K・ディックまで勃起するために、この中古エロ本たちは選ばれるのを待っています。

逆に言えば、家の中にある貴方のメモリアルがときめかない物は外に出し、新しい誰かの手に渡って物語を紡いでもらうのが最上なのです。

『じーっ…。』

「(平静を装って沈黙)…。」

俺はこの熟女モノ中古エロ本でこんもりするZE!

捨てる精子に感謝する!


*画像はimageです。感情はemotionです。

おおぅ…。

「馬鹿野郎!」

「熟女モノは反則だけしからん!」

菩薩の半眼ですやん!

俺の松茸の味もお吸い物してくれよ!!


*画像はimageです。本能はinstinctです。

これ絶対入ってるよね。

「永谷園内にアンチ居るね。」

「製作は電通だろう。」

このレベルの熟女モノなら俺たちのジョンソンも、ドウェイン・ジョンソンまで勃起するだろうがな。

「なんか生放送の本編超えてんじゃねぇか?」

「俺たち熟女モノ選んだ奴誰一人居ねえしな。」

本日8/15(土)

深夜23:30から

TechnoBreak生放送
男性器創世記
Penis Genesis

乞うご期待!!

エロ福袋開封の儀により

白山をゲスのどん底に叩き堕とす

キ刊 Void Magazine 創刊号

ドルガバの香水disってたら売れるってマジ!?

突き抜けたダイレクトマーケティング来たやべえ!

し、しぬこぉぉぉ!

よし、俺たちもステルスマーケティングに精液をかけるぞ!

「ドルチェ&ガッバーナ
とかけまして〜」

「はい、Junさん早かった!」

「お茶漬けとときます」

「その心は?」

「どちらも貪り食うでしょう」

「ドルガバ高えもんな!
ハイ、1食10万円確定!」

これで俺たちのバンドのリンクからドルガバのお茶漬けバンバン売れたらアフィリエイトで丸儲けになってモデルのオファーとかイメージソングの依頼とかジャンジャンくるじゃんやったねたえちゃん!!(痙攣白目)

一同「パンッパン、あやかりたい(合掌)」

「ドルチェ&ガッバーナと仕事をすることで、私のモデルとしてのキャリアがほぼ終わってしまうことは、予想していませんでした。」

「分かるわ〜(痙攣白目)」

「俺だってうどんが主食氏と仕事をすることで、彼のハートフル多目的トイレとしてのキャリアがほぼ始まってしまうことは、予想していませんでしたから。」

「友達選びは気をつけよう!ですって!」

「便所選びもな。」


※ロゴマークは商標登録済みです。
〜ドルチェ&ガッバーナだから香水とは限らない〜

さぁこのひとしきりネタを出し尽くしてから訪れる虚脱感。エナ切れかエナ切れなのかエナ切れでしょうか。シャブ切れでしょうか。シャブ膳から今月と来月に霜降り和牛食べ放題割引キャンペーンのDM(ダイレクトマーケティング)が来てました。予約して行きます。あのクソ店舗は霜降り和牛食べ放題と銘打って三皿目からは普通の赤身を持ってくるからね、みんなも食べて確認してみて。TechnoBreak Junとのこ・う・す・い、違うた・も・く・て・き、違ったや・く・そ・く、だゾ、と(ダイマ)。

「しゃぶしゃぶもピザも箸で食うんだろ。」

「寿司もおフェラも箸でやるんだこの野郎!」

「ファッキンジャパニーズ!」

エア喧嘩(茶番)

→警察出動

「ノーチガイマース、ワレワレニホンジン」

「ノー、ホンコンジンチガーウマース」

「アイキャントビリーヴ」

 

【新曲】特上!社畜メシ【試聴用】

こんばんは、TechnoBreakのグレゴール・ザムザこと、社畜です。

ブラック企業体質が身に染みて、有給取った上で職場にいたりしてます。

これ書いてるのは日曜ですが職場です、昨晩は8周年記念の生放送してました。

お聞きくださった皆様、ありがとうございました。

どうぞ、社畜奴隷の歌こと、濃い黒削肉グレゴールを聴きながらご覧ください。

 

職場の駅近に肉のハナマサが出来たので、いつも買い出しに行っております。

放送での、帰って来たTechnoBreak対 餃子50個改め48個の王将餃子もここで買えました。

こちら、入り口すぐのコーナーに特売の飲み物が置かれており、上手くいけば小さなペットボトルのコーヒーなんかが40円くらいでゲットできたりと優秀です。

さらにコンビニメシの値段でおかずが倍、と来れば行かない理由はないでしょう。

本日は、イベリコ豚の生姜焼き弁当にしました。

寿司も買っとくか。

肉と魚をバランスよく食うのが社畜の流儀ですよ。

アンバランスな組織に仕えてますんで、せめてね。

直属の上司のお願い事を聞いてやってんのに、こちらからの依頼は断りやがって、本心は俺みたいなヒラに対する不信感なんだろう。

悲しい奴め。

人を信用できない悲しい生き物だ、ソイツは。

そう見えるのは結局、俺が他の同僚どもが信用ならないからなのだろう。

ウチが誇る社畜筆頭だぞ、この俺は、勲章ものだ。

弁当を温めずに寿司と一緒に食っていたら、心まで冷えて涙が出そうになる。

自分のデスクで首でも括ってやる、遺書を咥えて、腹も切る。

いやいや、暖をとろう。

味の素の香味ペーストをカップに練り入れ湯を注ぐ。

臭え、獣臭が微かにする。

それとも牡蠣の臭いだろうか。

ふぅ、味覇とはまた違う、醤油味が良い感じだ。

噂の東京マガジンにエンドロールが流れている。

レンジ調理できる1合炊きの容器を買ってやる。

近所の公園で、子供たちが遊んでいる。

×していると言ってくれ

愛の逆が憎しみで

愛の裏が無関心とするなら

対偶にあるのは何なのだろうか。

「ウンコ?」

ここで両拳を握り、親指を立ててグーのサイン。

からの左親指を右拳で握る。

「海外ではね。」

こんばんは、TechnoBreakのヴォイドマンサーJunで、ござーい。

触れた者に虚無を。

先日あったそんなエピソードの紹介。

ウルヴァリンでお馴染みヒュージャックマンに先日会いまして。

握手してもらったんです。

すると、ジャックが消失してしまい。

そこにいたのはヒューマンでした。

両手を使ってきれいな円を描き。

体の前で両方の掌を返して手の甲を見せる。

上司「昨日は色々まかせちゃってごめんね。」

Jun「いえいえ、そんなこと」

ここで、両手を使ってきれいな円を描き。

体の前で両方の掌を返して手の甲を見せる。

上司「ん??」

もう一度、両手を使ってきれいな円を描き。

体の前で両方の掌を返して手の甲を見せる。

上司「?!!んピッ!??」

原子レベル以下にまでバラバラになって消える。

ドリカムのテーマ曲流れ出す。

   ねぇ

「しかし、このネコ毎度不思議に思うんだけど、
コードの先無いのに誰と会話してるんだろう。」

「コイツが居るのがあの世って設定なんじゃね?」

「あ、そっか。脚も無いもんね。」

Shun『コイツ、誰と会話しているんだろう?』

「俺は腹黒いんじゃ無い…。
じゃなきゃ師匠の襲名なんかするはず無い…。」

「これはこれは、ヒューマニティLack太郎さん。」

「返してくれよ!俺の人間性!!」

「悩みの無い世界に連れて行ってくれと言ったのは
アナタの方だったじゃないですか。何を今更。」

「いいから返せよぉ!」

ここでJun、両手を使ってきれいな円を描き。

体の前で両方の掌を返して手の甲を見せる。

「心の空洞を埋める方法はいくらでもあるのに。
問題なのは、その幸運に気付けない事。
さてはて、向こうでの再会は叶うやら…。」

ED (勃起不全)テーマ流れ出す。

虚無虚無 Voidを叫ぼう Voidを呼ぼう

虚無虚無 Voidを叫ぼう Voidを呼ぼう

←To Be Vacuumed

ドランカード=魔法少女鯨飲=

それはサバトか、黒ミサか。

ここ港区新橋は、戒厳令下のバイブルブラック。

月が嗤う、夜が熔ける。

誰もいないはずのオフィス、ガード下の絢爛な光が満ちる。

過ぎ往く列車の音が去る。

レイジングハードリカーが警告を発した。

「イザカヤマジカル。」

魔法少女イザカヤなのは、全力全開である。

既にいいちこのボトルが二本空いていた。

「私は何度でも繰り返す。」

応じるは、和民ほむら。

一気で空けたジョッキを店員に渡し、同じものを注文する。

トイレとの往復で、胃の内容物は何度も“遡行”している。

三桁に向けてひた進む彼女の様子を、かまどかマギカが見守っている。

無論、契約前だが。

「また、夢を見ました。」

そして、カードキャプターさくら水産が目を覚ます。

何食わぬ顔でまたオリジナルの日本酒、さくら心を飲み始める。

三者と一人が、飲み比べの頂上を極めんとしている周囲でも動きはあった。

セーラームーン月野しずく、おジャ魔女わたみふたりは白木屋

これだけの猛者たちを集めても、“始祖”4人の足止めもままならない。

始祖とは、始まりの魔法少女。

歴史書に記述された、忘れ難き存在。

すなわち・・・

“人狼殺し”赤ずきん

対人狼用に構築された理論により「食わせて殺す」代行者。

そうとも、老婆は囮である。

籠には今夜も、シャトー・ラトゥール。

“Die Verwandlung-変身-”シンデレラ

硝子の靴は拘束具、なればこそ深夜零時で魔法は解けようものだが。

割れた硝子を踏んだのならば、際限無い魔力が無尽蔵に供給される。

三頭立ての馬車の中、彼女は朝まで花を摘む。

“ノスフェラトゥ”白雪姫

死なない、死ねない、封印するしかない。

死者の舞踏会が幕を開ける。

カルヴァドスすら燃え盛る。

“願望器”名無し

言わずもがな、全てを叶える大いなる意思。

ひと擦りで、望む対手の堕獄すら可能にする。

マッチ一つでシャンパングラスがそびえ立つ。

畢竟、王道には邪道で対抗するしかないのだ。

ナースウィッチやるき茶ん

目利きの銀次 ドクロちゃん

串カツ田中ぷにえ

そして、降り立つ最強の存在。

その声色こそミンキーモモ・・・だが、正解は歌にもあるとおり。

「リリカル・カラシニコフ・ノーワン・リブズ・フォーエヴァー」

キラりんレボリューションじゃない方の!

バラライカ!!

もう居酒屋かんけーねーじゃねーか。

レヴィ
「姉御スゲェ、ウォッカを水みたいに。」

これがワルプルギスの夜。

現在、新型コロナウイルスと観測されている災害の真相である。

【祝結成】ユリイカー糞と便所ー 特集=TechnoBreak Jun【8周年】

「元ちとせって、今何なんだろう。」

「ソープ嬢?」

Shun「はじめって読むんだよ!!」

ちとせ始まりの、ソープ終わり。

こんばんは。

素麺、風鈴、生ビール。

季節感ガン無視、TechnoBreak Junで、あ、ござーい。

カッパ、プシ!

ま、飲んで下せえ。

支払いは、今流行りのキャッシュレスでやっときましたんで。

ピッ(指紋認証)

私が使ってるのは、八王子スーパーナンpay

何?キャッシュレスより、セックスレスだって??

勃つんだろ、ホントは!!

ケンタウルスから知性を取ったら単なるキメラだよ!!(?)

ドクター千葉丸太「僕もキメラを考えてみました。」

Shun「オメー、TechnoBreak Junだろ。」

ドクター千葉MARUTA「ケンタウロスは上半身下半身ですが、私が提案するのは右半身と左半身。」

Shun「聞きたくねえなあ・・・。」

ドクター千葉マルティニック島産のラムを久しぶりに吉祥寺に飲み行きてえ
「きゃりー・マーフィー。」

8周年ですよ、感慨深いですねえ。

挫折あり、別れあり、
心労が祟ってキチガイになる二歩手前になり、
救いなし。

それでも、バンドという居場所はあり、仲間もあり。

女神「TechnoBreak Junや、あなたはきゃりーに何か恨みでもあるというのですか?」

Jun「うっせ、黙れ!」

ガンッ、ボコッ、パコパコパコ

アイアムセラピスト、犯していいのはタブーだけ。

あれ?肉便器の女神誕生の瞬間に立ち会った?

といれーにはー

というわけで、本日のゲスト、TechnoBreak Junさんで~す。

「オチンポ(編集部注;バンドの挨拶)」

キャッチフレーズの素麺、風鈴、生ビールとありますが。

「バンドのメンバーは順にShun、Sho、Junなんで、それに対応しています。」

Shoさん風流ですね。

「そうですねw」

で、さっきの記事ですが、何なんですか、上の。

「まぁ、洒落ですよ、洒落。よほどオシャレでしょ?言い方変えればウィットですよ。機知ね、機知。機知Guidance。」

出ましたね~、機知Guidance。新曲ですか?

「土曜にお知らせする“濃い黒削肉グレゴール”の次のね。」

X.U.C.K.、〇ンキンタムシ、濃い黒削肉グレゴールとニューアルバムに収録される3曲が明らかになって、さらにその次ですか!ちなみに、コンセプトは?

「俺の一番好きなエロゲーに鬼作ってのがあるのね、鬼畜モンの一代記でめっちゃいい話なんだけど、そのEDテーマを人間椅子が歌ってるの。」

“芋虫”ですね。

「そう。機知Guidanceは、それに対する俺なりの解答。」

もう少し詳しくお聞かせ願えますか?

「じゃあ、歌うよ。

Aから全てが消しとんで
最後に残ったZだけ
研ぎ澄まされた第六感
セックスマシーン竿だけ

無限軌道に程遠い
コマの動きをご覧よ
キチガイダンスをご覧よ
戦争が生んだ悲劇を

こういう曲。」

THE BLUE HEARTSじゃないですか。

「オメー、ファンからブン殴られるぞ。」

THE HIGH-LOWSじゃないですか。

「オメーさてはTechnoBreak Junだな。」

で、残すところ最後の一曲は“やれるもんなら犯ってみな”ってタイトルで考えてます。

「ここ最近、月1ペースの曲作りが順調でイイ感じですね。」

まぁね、冬コミ出れると良いけど。

「さて、バンド8周年という事ですが、振り返ってみて思い出すのはどういうことですか?」

クロニクルとして、活動拠点にしていた場所によって、いくつかの期間が見れるのは面白いかな。

「クロニグロですか??」

テメー、インタビュアーがボケてんじゃねーよ!

「いや、新曲でも“ニガーはBro.”ってフレーズがあったのでつい。良いですね、あれ。優しい世界って感じで。」

Shunメンバーが、そのあとの“マザーはババァ”ってフレーズを気に入ってくれて。

「そして“Fuckin’ Japは友達”と続くわけですね。」

そうです。俺たちは友達になれるはずだって想いを込めてます、割とマジで。

「さてはテメーTechnoBreak Junじゃねーな。」

バンドとしては珍しくラップに挑戦してるのも、元々はラジオから流れてきたラップを俺が『あ、黒人の歌だ』って言い出したことに端を発してるんだけど。

「深田えいみフォローしてクソリプ送っていい?」

話聞け!

「何して欲しいの?」

一見平凡に見えてレアな苗字と文豪由来の名前をくれた両親の面倒を、俺と一緒に見て欲しい。

「クロニクルの話でしたっけ。」

東京番外地相模原編、東京番外地稲毛編、東京番外地亀戸編、東京番外地白山編と我々の拠点は8年間で4つありました。

「フーン(編集部注:ハナホジ)」

稲毛ではShunメンバーとShoメンバー(とギタリストY氏)が共同生活を送っていたんですが、俺の目にはその様子は全く見えなかったので。そこで、Shunメンバーが風呂上りに全裸で歩いているのをShoメンバーがチンポのサイズにショック受けたりとかあったようですが。

「バンド解散騒動もあったようですが。」

えぇ。きっかけは何だったか、もう忘れました。Shoメンバーから『ちょっとトラブっちまった』て連絡が来て。

「ハードラックとダンスっちまった、と。」

なわけで、当事者ではないのでよく分からないのですが、とりあえずスーパーで焼肉買い込んで『まず、肉を食って落ち着こう!』と乗り込みました。

「それでも、ご勘気は冷めやらなかったそうですね。」

ま、それでもバンドは続いてますんで。解散騒動は他にも2、3度ありましたけど、どれも乗り越えてきてますからね。

「公式ツイッターのヘッダーにもなっているこれは、稲毛で和解が成った夜に撮影されたとか。」

手元のスマホで撮影してたのが俺です。立ち位置もいつもの通りですね。俺は左頬に痣があるから、他者には右に来てもらう癖があるので。

「では、稲毛時代が一番思い入れがあると?」

いや、それでもやはり駆け出しの相模原時代が感慨深いですよ。

「Junさんは、当時正規雇用なりたてだったんですよね。」

はい。2人に何とか都合つけてもらって、俺が早上がりできる日に集まってました。午後休取って集まってたのかな。当時Shunメンバーは院生、Shoメンバーは31のバイトだったんだと思いますが。

「この頃すでにニコニコ動画で配信をしていたんですね。」

今やっていることは、ほとんど相模原でもやっていたんじゃないかなw逆に、あの頃みたいに夜更けまで活動して飲んで、ほぼ始発で帰るとかは今はもう無理。

「そして、伝説のホットカーペット事件(笑)」

相模原の話になると、誰かしら言い出しますよねw

「冬の夜、家主のShunメンバーはロフトで寝て、Sho、Jun両メンバーは電源スイッチを入れたカーペットで寝付いた、と。」

俺が『あ~、あったけえや』って言ってね。

「あまりの寒さに目を覚ましたShoメンバーが確認すると、コンセントが入っていなかったという(笑)」

俺が感じた暖は何だったんだっていうw

「TechnoBreak内でもブームとなる、概念の走りでしょうか(笑)」

やー、たぶんFGOで概念礼装ってのがあるから巷では流行ったんだと思うけど、俺の感覚では概念は俺発祥なんだよね。

「発症してませんか?」

もうほとんど発症しそうですよ。〇〇は飲み物なんかで『飲み物とは概念だ!』とか言い出すし。パクんじゃねー!って話。

「他に相模原時代での苦労はというと?」

他のメンバーは全く分からないことだと思うんだけど、早朝の長津田では、空席を求めてサラリーマンたちが乗り換えでダッシュするのね。当時バリバリ鍛えてたから、毎回金メダル獲ってたけどそれでも疲れた。

「機材を入れたバッグを抱えて走る様子をエヴァ零号機に例えてましたね。」

他には、カネが無かったからドンキで買い出しして、安くて腹一杯になるから王将の冷凍餃子一袋入れただけの鍋食ってたりとか。

「TechnoBreak対 餃子50個。」

稲毛時代はキッチン広いから俺がツマミ作ったり、亀戸時代以降はもうカネもあるから外に飲みに行くのが多くなってきて、最近は全然やらないね。

「TechnoBreakの包丁人Junですね。」

Shunに台風コロッケ作れって命令されたのが頂点だと思う。俺の家の歴史で初めての揚げ物だと思うし。

「亀戸時代の外飲みと言えば。」

まぁ、これはもう、今となっては無期限休業に入った鳥金ですよ。

「惜しい店を亡くしました。」

あの唐揚げがなあ。俺は注文しないんだけど、2人が〆に頼むスープ飲んでるときの和やかさとか。以降はもう超人一択になりましたね。

「ありがとうございます。お時間が・・・。」

話は尽きませんが、続きは飲みながらで。

結成8周年を迎えたTechnoBreakのボーカルこと、詩人のTechnoBreak Jun氏にお話しいただいた。

バンドではその記念として、6/20(土)夜8時から生放送を予定している。

放送ではまず、待望の新曲披露から始まり、なんと6時間の長丁場となるようだ。

生涯悪ガキスピリタスの彼らの活動を、今後も見守りたい。

 

【土曜は】8周年前夜はネタ帳ご開帳【生放送】

おい!

おいぃ!

俺は切腹してもバズらねえのかよ!!

Jun「まぁ、昔の人はみんなしてたし」

そうか。

Shun『コイツ、誰と会話しているんだろう?』

とにかく、週末土用は生放送!

8周年記念だから、夜8時から!!

ピザって10回言って?

ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ

じゃあコレは?☞🍕

好き。

だよねえ、ムシャア

池袋ウエストゲートパークの脚本家は?

ニ◯゛ー勘九郎?

Shun「やめろ!!」

Jun「じゃあ、平成のシャーロック・ホームズは…」

「やめろ!!」

新曲じゃねえか…。

ここで、Junの英会話レッスンです(最終回)

気を付けろ、クソだ!上から来るぞ!

Watch out, shit! Coming from up!

アマビエ様の鳴き声選手権!!!

PooooooooooooowwwwWWWWW!!!!!

マイケル寂聴?

新曲じゃねえか…。

AaaaaaaaaaaaaaaahhhhhHHHHH!!!!!!

表記だけ見るとジョーカーみたいだぞ。

Black or Whiteの究極二択やめろ、ジャクソン。

新曲じゃねえか…。

中段と投げみたいな?(二択違い)

ここでJunの英会話レッスンです。

This is American coffee.

『Mmm…not so sweet.』

In Japanese?

詰み

日本には、
四季があるのに
差別がない。

歌〇です。

Shun「出来た新曲、展開がイマイチでスマン。」

Jun「フ、フーン、まぁ俺も歌詞ぬるかったし。」

残像法師「味噌吹き!」

あ、あまりの高速指ケツマンで、
右手が残像になっている…。

Sho「あーぁ、出ちゃってるのどうすんだよ。」

Shun「くっせぇ!!!!!」

Jun「ケツの問題に関して、俺はカタい立場をとらせてもらうよ。」

ゆるいよりはマシだな。

コークスクリューブロー

食らっちゃダメだよ大足ィ!!

ジェットアッパーしっかり落とすゥ!

んひー、気持ちいいィwww

【新曲予告】恋す×フォーチュン〇ッキー

“ソレ”を手にするものは、相思相愛になれる。

遡ること一月前・・・。

愛憎入り混じる、血のバレンタインデー。

女の子ならみんな市販の板チョコを鋳溶かして、また新たなチョコレートを成形する。

重い思いに想いを込めるその作業は、さながら年に一度の賽の河原か。

と思えば、想いが人を人たらしめるとも言えるだろう。

チョコレート。

ガーナにおいて“ソレ”は、奴隷労働によって成り立つ産業だ。

They are eating my flesh.

ドキュメンタリーの字幕である。

放送元がイギリスだから英訳されている。

それから20年。

皮“肉”なことに、SK〇48にはチョコの奴隷なる曲があるらしい。

翻って俺はと言えばどうだ。

×安門事件

〇京事件

外にも内にも毒づいているこの俺は。

毒虫ではないか。

カフカの変身だ。

挙句、自身が奴隷であることも知っている。

気が変になりそうだ。

肌が焼け付くのを感じる。

胸騒ぎのする夢でも見ているようだ。

“濃い黒削肉グレゴール”

これが、俺とお前たちの唄。

【決着編】魔女の地獄のコロナ鍋

大王製紙社長、井川意高の話は有名だ。

子会社からの借入金106億8000万円を、カジノのVIPルームで擦った特別背任事件。

事の顛末は、例えば此処に詳しい(書籍を買う必要は無いだろう、どうせ又カジノで消える)。

転ばぬ先の杖、と言って仕舞えば観念になるが、賭博に絡む喜怒哀楽のうち殆どが悲劇的に見えて仕方がない。

仮説の域を出ないが、身を滅ぼす条件は二つ。

① ビギナーズラックでそれなりに気持ちよく勝つ。

② 二回目以降に負け、その負けを取り返そうとしてさらに負ける。

ここまで来れば、損失を取り返すのは殆ど無理だ。

けれども、身体にはもう鉄火場の焦がれるような感覚が染み付いている。

中毒者がまた一人仕立てられた。

映画「ノーカントリー」でも示唆されている。

人生の瞬間々々で、知らず知らず自らの命を賭けている事。

負けを取り返そうとしてまた賭けるという事。

そんな、どうにも抗い切れない法を否定する手段も。

ギャンブル依存症に寄り添う杖は、一体何なのだろうか。

ビギナーズラックで勝ち逃げする事?

負けは損切りする前提で勝負する事?

小遣いの範疇を超す事なく楽しむ事?

実はこの一二ヶ月、職場の同僚で競馬に手を出す奴らが増えている。

コロナ禍である。

杖どころか、必殺の剣ならあるのだ。

オッズ2倍の本命馬単勝に賭けて、負ければ翌週のレースで倍額賭ける。

負けても負けても、一度の勝ちで損は帳消し。

一番人気が2倍返しの時に賭けるだけで、難解な予想は一切なしだ。

さて、それでは試算してみよう。

見え辛いかもしれないが、これでは二ヶ月と持たずに破滅だ。

六回連続で裏が出る確率は1/64である。

現実的な数字とは言えない。

しかし、賭博者生活から足を洗わずに続けていたなら出会う。

それに、刺激を求めて、最初のルールなんか忘れてしまう。

だいたい、一日に十二レース行われるのだ。

週一度の勝負で果たして満足できるのだろうか。

必勝法が聞いて呆れる。

前回までのあらすじ

外出自粛でやることがないTechnoBreak Junは

自宅でオフライン在宅バカラに興じていた。

一勝負36万円が動く。

魔女の地獄のコロナ鍋が蓋開く。

ギイギイと揺れる死神の鎌。

切り落とす首はTechnoBreak Junの方か。

はたまたTechnoBreak Shunの方か。

注:ただの家賃の前納です。

 

 

 

 

 

 

 

スートが4つ見える・・・。

これは・・・。

先ほどのトランプの柄の一覧を見て欲しい。

スートが4つ見えるというのは・・・。

勝った!

勝った!

スート4つは9か10!

ナチュラルナインの
最強手だ!!

TechnoBreak Jun
バカラ賭博で生還!!

以上、やらせ一切なし!

ロケハンもなしの一発勝負である
(そのため、カード配布の順番をバンカー側からにしてしまったが、実際どちらから配るのかも今となっては調べていない。)

大学の経済学の授業で、唯一覚えている話。

チキンレースの必勝法は参加しないという事。

だから、買い占めやら転売やら、はたまた新製品やら全てがチキンレースに見えるのだ。

適度な飲む打つ買うは気晴らしに必要だろう。

矩を踰える事の無いよう警告したかっただけだ。

【この後】魔女の地獄のコロナ鍋【生放送】

本日5/16(土)

深夜23:30から

TechnoBreak生放送
男性器創世記
Penis Genesis

乞うご期待!!

今日が何曜日かも分からない。

無感覚が続く毎日。

生の実感のなさに乾いていた。

刺激が欲しい。

オナニーには飽いた。

刺激が欲しい。

ビールだけでは足りない。

刺激が欲しい。

もう一度、股間に血が滾るような興奮を。

刺激が欲しい。

喉が焼けつくような命の水を。

賭博ーギャンブルーだ!!

俺は閃いた。

オフラインで張り切ろう!

在宅バカラと洒落込もう!!

数年前、一番くじで当てたジョジョ3部のポーカーセット。

ポルナレフとジョセフの魂がチップになっているのがファン泣かせ。

しかし、バカラ賭博一発勝負の今回は使用しない。

ヌケサクジョーカー二枚もバカラでは必要ない。

こちらは「バンカー」側の目印として配置することにした。

このように、よくシャッフルする。

二回繰り返し、準備万端。

今宵、煮え滾る灼熱地獄の鍋の蓋が開く。

現生に体を張れ。

勝ちは一瞬、敗北一生。

それでも突っ張る博徒の花道。

ドブ川に金を捨て、三途に身を投げる覚悟はできたか。

TechnoBreak Jun
ベット、36万円。

これはバンド活動拠点(Shunの部屋)の家賃を上乗せて先払いの分だ。

負ければ3年分の額を2年分として先に払おう。

勝っても何も望まない。

ひりつくような勝負に身を投じたという一時の感覚が欲しいだけだ。

これは形を変えたオナニー。

もとから変態だ、任せてくれ。

さあ、ここから先は引き返せない。

神職が焼身自殺する様子を垣間見ようじゃないか。

バカラ賭博は「バンカー(ジョーカーを目印にしている)」と「プレイヤー」それぞれに2枚のカードが配られ、合計した下一桁が大きい方(9に近い方)が勝利する。

10と絵札はゼロとカウントされる。

習うより慣れろ、だ。

バンカーに9が入る。

いきなりのピンチ。

次バンカーに10か絵札が入れば無条件で俺は負ける。

確率は4/13。

ヒヤヒヤしちまうぜ。

ダメかもしれないと弱気になった俺の手元には。

「うっ・・・!」

無様な在宅オフライン歓声を上げた俺。

双方が初手9。

出来すぎている。

これだから賭博はやめられないのだ。

鉄火場でだけは神の存在を信じることができるのだ。

これに狂って、大王製紙の社長は108億6000万円を無くしているほどなのだから。

ほらほら、ご覧じろ。

バンカーの手は、これで合わせて3。

俺は掃き溜めに鶴を見つけた心境である。

バカラは1度の遊戯(とんでもない、これは勝負だ)で感情の振れ幅が大きい。

そこが魔的な魅力となっている。

さあ、今度は俺が絵札を引けば勝ちを掴める。

さらに、1〜4さえ引かなければ負けではない。

※注
ただし、バカラには3枚目のカードをディーラーが配る条件が細かく設定されている。
プレイヤーの下一桁が合計0〜5ならば必ず3枚目が配られるし、今バンカー側は3ということなので、
PLAYERの最初の2枚のカード合計が6・7で3枚目カードを引かなかった場合BANKERは3枚目を引く
PLAYERが3枚目を引いてそのカードが8以外の場合BANKERも3枚目を引く
PLAYERの3枚目カードが8の場合BANKERは3枚目を引かない
のように。

(調べて思ったが、カードは先にプレイヤー側から配るべきだったか?)

この後、衝撃の展開!

ここで一旦CM。

先週リリースの◯ンキンタムシをよろしくゥ!

このアウトロがたまらねえぜッ!!

さあ、お楽しみの時間だ。

バカラのルールでは、3枚目を引く前に、合計が9か8ならばそちら側の勝利となる「ナチュラルウィン」というルールがある。

つまり、伏せたカードが10か絵札ならば、すなわち「ナチュラルナイン」で勝利。

また、9を引いたなら(3枚も引くだろうか)、「ナチュラルエイト」で勝利ということになる。

その運命のカードをめくる。

一息に、ではない。

「絞り(スクィーズ)」でめくるのだ。

絵札を祈って・・・ッ!

来い・・・ッ!

この時点で、絵札は否定・・・。

だが、Aでもない。

2でも3でもない!

これは4〜10だ。

しつこいようだが、整理しよう。

9か10が入ればナチュラルウィン。

4〜6なら3枚目のカードが配られるルールだ。

7か8であれば、配られない(合計した下一桁6か7ならそのまま勝負)。

次は横から絞る・・・。

続 スクィーズ

これはXファイル第1期21話の副題ではない。

「死ねっ!」

「死ねっ!!」

「地獄へ落ちて死ね!
TechnoBreak Jun‼︎」

違う!!

死ぬのはお前だ!

TechnoBreak Shun!!

刺すッ!

刺すッ!

お前を殺すッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではエンディングテーマお聞きください、
TechnoBreakで

 

次回へ続く。

健康オタク化したTechnoBreak Junに𠮷野家のライザップ牛サラダを食わせたらエレキテルの人に喧嘩売った

戒厳令下でいよいよ「飲み物」シリーズのネタも尽き、取材にも行けない状況のため、しばらくは健康オタク化したTechnoBreak Junシリーズとなります。

ライザップ牛丼ではないんです。

サラダです。

草です。

さすがライザップ、草を食わせます。

でも、ここ2~3年マーボー丼のネギくらいしか野菜を口にしない生活をしていたから、ちょっと背伸びしてサラダ食べてみようと思ったんです。

健康オタク化したわけです死。

やってきましたいつもの𠮷野家。

店内に変なラジオが流れていないのも好感度高いですね。

同じ変なラジオならこっちでしょ。

ホーマー・シンプソンみたいないつものとっつぁんが来る。

「ライザップ牛サラダエビアボカド下さい。」

「それと、アタマの大盛りつゆ抜きで。」

牛丼頼んだの誰だ??

俺は健康オタク化したから草を食いに来たのに。

それじゃ体温上がらないなんて邪推したの誰だ??

何ならホーマーてめぇ、サラダ頼んだ時「ん?」って表情したなオイ!

しゃぶれよ。

で、来たのがこちら。

回鍋肉でも、キャベツを先に終えてから肉に手を付けるタイプの変質者だから、やっぱりお肉が残りました(エビとアボカドは一緒に食べました)。

これエビアボカドサラダ注文してたら200円で済んでたよねえ!

ライザップ牛サラダエビアボカドは600円です。

鶏肉とブロッコリー入ってます。

んで、残ったお肉をアタマの大盛りと融合させ、いただきます。

「アタマの大盛りに牛皿追加してるアレだな。」

𠮷野さん、今日も牛丼美味しいです。

おや、牛の影に隠れてアボカドちゃんがひとかけら。

まぁ、かわいらしい、牛と一緒に食べてみよう。

お~、アボカドのトロンとした食感がマイルド。

「アボ牛・・・。何が何やら分からないな。」

そっか、もうここは牛丼屋さんじゃ無くなったんだっけ。

カレーと唐揚げ出すお店だもん。

次回から、朝食は鰻重みそ汁牛小鉢セット二枚盛ご飯大盛りタレ無しの生活に戻ろう。

𠮷野さんが鰻をせっせと提供してくれるから俺は現代人足りえる。

土用の丑の日?

寝言は江戸でしろ。

今度、秋葉原のサンボ行こ。

や~しかし、今朝のサラダ&牛丼は満腹感あったな~。

さすがライザ・・・いや、待てよ。

そうだよ、朝飯抜いてランニングする気満々だったんだもん。

前日夜にしっかり食ってて、朝飯食わないでいい日だったんだもん。

俺、健康オタク化してたんだった。

まとめ:朝ライ牛は朝牛セット¥398小盛にでも合わせておくこと。

俺は鰻を食う。

【02】虚飾性無完全飯罪

CHAPTER:02 そこは男二人で行く場所じゃない

「スゥ空いてるな。ウィーゴーだ。」

唐突に付き合わされるのには慣れているが、We go.とは、あまりに赤裸々な誘い文句じゃないか。今日のWさんは、何かある。そう思ってスゥは、二つ返事を一つに統合し、小気味良く応じた。

午後四時過ぎ、二人は“団地”を出て一キロ強の道のりを足早に南下。当然、軍装ではなく私服である。Wは赤地に黒チェックのフランネルに、黒に近いインディゴのタイトなデニム。スゥは白いTシャツにシングルのライダースジャケットを羽織り、若干ダメージの入ったやはり黒っぽい紺のデニムを履き、メタルフレームでスクエアのサングラスをかけている。西船橋駅から武蔵野線で一駅、南船橋へ。電車は待たずにやって来た。

南船橋を拠点としている組織は大きく二つ。“連合”ことInternational Kidnapping Enterprise Association。そして、今日の偵察先、死神集団との呼び声高かりしLaLaMORTである。とはいえ数年前に第三勢力による壊滅的な打撃を受けて以来は鳴りを潜めており、その様子見として定期的に訪れる事が、彼ら習志野軍属の任務となっているだけなのだが。

浜町界隈は広い野原の上に線路、駅、集合住宅と量販店をただ乗せたかのような様相である。これでも、五十年前の活気を取り戻しつつあるとは言えるのだが。特に、LaLaMORTが沈黙してからは、浮浪者たちが暮らす区画と商業施設の区画とが明確になり、上辺だけならば華やかさすら間々見られる。その割に今日薄暗く感じられるのは、重く浮かんだ雲のせいだ。雨になるかもしれないが、彼ら二人が傘をさすことはない。

駅から陸橋を渡って、施設二階に足を踏み入れる。道中は制服姿の中高生や、どこの馬の骨とも知れない大学生の男女連れが目立った。LaLaMORT現役の時代には考えられない光景である。そういう手合いや、彼らに無縁の衣料品店を黙殺し、南区ハーバー通りへ出る。初めて訪れるならここは広大で入り組んだ施設だが、彼らからすれば庭のようなものだ。

「二時の方向。」Wが厳しい口調で発した。

ガラス張りの建物の中に座っていたのは、マッドネスパーカーことジョージ・パーカー。向かいには自称下町の犯罪王、ロバート・マクマキャヴィティ。“マイアミの職員”ジョン・バーキンまでもが居る。三役揃い踏みどころか、大三元役満レベルの共演だ。

「これは我々の手に負えませんよ。」盗聴班、追跡班、警戒班、偵察班、小隊レベルの動員が必要なのは明らかだった。

「ああ、覚えとくだけでいいだろう。」Wは前を向いてずんずん進んでいく。

「え?」三匹のローンウルフ達に背を向け、どんどん離れていく事に混乱した。

「あいつらがここに居たのはたまたまだ。そう考えるより仕方あるまい。」と言って、Wはある店の前で足を止めた。「報告は後。ここだ。」

スゥが外観を確認する暇もなく店内に入った。空席はわずか、賑わった店内だ。アロハシャツを着た店員に二名と告げると、小さなテーブルに案内された。木造りの内装で、真珠湾を意識しているのは明白のようだった。

「で、ここが、何です?」声を潜めてスゥが訊ねた。周りには女性客たちしか居ない。

「俺はパンケーキを食う。お前は何にする、おごりだ。」Wは至って真面目に言う。

スゥの頭の中で百機の空中攻撃機が舞い踊った。編隊は一斉に急降下し、彼の大脳皮質へ爆弾投下。桃色の爆炎と黄色い煙が立ち込める。前が見えない。airraid on pearlharbor x this is not drill真珠湾空襲、これは演習にあらず。

「トラ・トラ・トラって気は全然してないぞ。早く選べ。」Wはハワイアンサンプラーという、ホイップクリームにバナナ、マンゴー、ブルーベリー、イチゴ4種類のトッピングがそれぞれ乗った、ディナー限定のパンケーキを選んだ。

この店、Eggs’n Thingsのコンセプトは“All Day Breakfast”だと言う。朝ラーメン、昼にカレー、夜はハンバーグの典型と言った生活をしているWが、こんな店に興味を持つなんてどうかしているんじゃないかと思いながら、そのメニューに目を通す。パンケーキ、ワッフル、クレープ。屋台で出される粉モノばかりが、一桁余計な値段で提供されている。女性客ばかりの理由が分かった。時間は五時過ぎ、少し早い夕食というのにこれでは何が何やら分からない。だが、流し見ていたメニューの中に、猛烈に惹かれるエッグベネディクトの写真があった。これだ、と思った。ホウレン草とベーコン、スパム、BLTなど色々な種類があるが、スモークサーモンとアボカドが特に良い。還元性の糖を検出するベネジクト液とは何の関りもないだろう。

Wが女性店員を呼び、注文を伝える。ビッグウェーブと言う名のエールも頼んでいる。こんな小さなサイズの瓶ビールが八百円もすることに動揺したので、スゥは水で良いと言った。真珠湾価格ここに極まれりの感がある。そんなスゥの気を知ってか知らずか、すぐ運ばれて来たビールをコップに注ぎ、Wは気ままに飲りはじめた。目的の無い潜入調査染みたこの展開に、素面のスゥは気が気でない。

先ず、ビールが来てから十分後にスゥのエッグベネディクトが提供された。勿論、食べるのは初めてで、この店にこの料理があることを心の中で感謝したほどである。

「一口くれ。」届くや否や、Wが満面の笑みで言った。もう右手にはスプーンを握っている。

だが、Wが一口欲しくなるのも無理はない。それくらいに美味そうに見えるのだ。かけられているオランデーズソースの味も想像がつかないくらい美味そうだ。これを注文した自分が褒められているみたいで、スゥは嬉しくなって一口勧めた。

Wは右手に『二枚重ね』で握ったスプーンとフォークをサッと開いて持ち直し、西洋式サーバーの使い方でエッグベネディクトを掴むと、一口にそれを頬張った。あっと言う間の出来事だった。口いっぱいにおいしいを詰め込んだWは至福の表情で格闘している。残っているのは、あと一つのエッグベネディクトと付け合わせのジャガイモ。

「あっ!」遅れてスゥが発した。

「刈根流大衆活法、ジャックナイフ。」口中のおいしいをビールで洗い流し終えたWが、満足げに言った。

刈根流大衆活法とは、行田駐屯地で修める武術を彼がふざけて文字ったものだ。教官の小林少佐に聞かせてやりたい。拳骨十発は食らう羽目になるだろう。スゥは呆れて物も言えなかった。

「ま、ナイフは使ってないんだけどな。」何とも思っていないWは続ける。

「早く中佐になっちゃえばいいのに。この万年大尉。」憮然としてスゥは言った。

准尉から始まり、一年ごとに順調に昇任し、四年目に大尉という前代未聞の出世を為して以来、もう七年間もその階級で留まっていることから、Wは畏敬や軽蔑の念が入り混じった『万年大尉』の名で陰口を言われることもある。公然の秘密として、無い事になっている特務部隊の昇任は遅いものの、四十台で少佐というのが一つの目安だ。スゥの言を聞いて、Wはにやにやしている。

そうこうしているうちに、Wの注文が届く。ただし、隣のテーブルに、だった。そこには女性客二人組が座っていたが、その場で注文していないと言って、店員が間違いに気付いた。その不手際にWは不承々々で皿を受け取った。男が注文するはずが無いと店員から思われているのだ、という思い込みがWの頭を支配しつつあるようだ。

「ともあれ、PKでKPだ。」気を取り直してWが言った。

「何ですそれ?」

「パンケーキで乾杯っていう。」

「遊星からの物体エッグスじゃないですか!」脳かという程に盛られたホイップクリームに驚いたスゥが発した。

「原題はThe Thingだしな。」Wはマンゴーが乗ったパンケーキをナイフで切り、クリームをたっぷりとつけて頬張った。口を動かしながらナイフを指し示し、残り三種類のうちから一つ選んで良いぞという手振り。クリームの甘さはかなり抑えられているので、脂肪分の嫌な味が分かってしまう。卓上にあるメープルシロップ、濃厚なココナッツミルク、クランベリーソースのいずれかをかけなければならないのだろう。これらはどれも強い甘さだ。自分も有り付けるのだと分かったスゥは少しばかり機嫌が良くなって、付け合わせのジャガイモを一粒ずつつまんでいる。無論、エッグベネディクトも最高だった。オランデーズソース作りに挑戦したいと思うほどに。

しかし、幸せだったはずの時間は急に終わりを告げた。店内のシャッター音をWの耳が捕らえてしまったのだ。そちらを睨み付けると、案の定、女性客がカメラを使っていた。後はいつもと同じ。盗撮されたと喚き散らしながら、銃を抜いて客を恫喝するW。確認した画像に写っていたのは当然Wであるはずもなく、その女性が注文した料理だった。

「こんなモンの写真が何になるんだ!ネットに上げるんじゃねえ、この承認欲求の亡者め!この一皿はお前では無い、決して!受けたサービス自慢をしているお前は、何者でも無い!只の消費者風情が、傷の舐め合いを見せつけるんじゃねえ!自炊した調理なり創り出した作品なら良いんだ、紛らわしいシャッター音を聞かせるんじゃねえ!」振り上げた拳を、その女性の有り様に向けて殴りつけたW。

泣き出す女と、店員の叫び声。それ以外は客たちの沈黙。高い金で非日常の体験を買っているはずの店内の雰囲気は、一気に現実世界の中にあるはずの危機に直面したようだ。そして遂には、二人の男たちは店から追い立てられ、雨脚が強くなった外へと出された。

目立ち過ぎも良い所なのですぐに彼らは二手に別れて帰路へ着いた。Wは徒歩で船橋競馬場駅方面へ。もうずぶ濡れになったネルシャツ。軍装のコートと軍帽が恋しい。稼業の軍属と、趣味の飲み食い。本当の自分はどちらなのだろう。そう思いつつも、気の合う仲間がネットに上げた新しい写真は相変わらず、買ってきた肉を豪快に調理したものだったから、自分が拳を振り上げたことには後悔も反省も無いのだった。触発されたWは、駅前のフォルクスでスペシャルロインセットを平らげてから帰った。

 

キョウジン、孔子

三十で勃ち

四十でFUCK

以降三十年以上も、

己の心の欲する儘。

孔子と言う大人物を俯瞰でこう眺めてみれば、やはり眺めてみる前よりも大きな魅力を伴って見えてくる。

強靭な精力。

今日はそのことを巡って書きたい。

現代で生きる日本人は、意識しようがしまいが、孔子を避けて通ることはできない。

論語の影響が、日本のいわゆる道徳心に深く根差しているからだ。

論語読みの論語知らずという言葉があるくらいだが、今では論語を一読だけでもした人間がいるかどうか。

論語知り>論語読みの論語知らず>論語読まず=現代人

この図式である。

さて、筆者TechnoBreak Junであるが、まさに2番目の論語読みの論語知らずに位置しているから、論語を自分の血肉とするために今記事にしている所である。

では、まず言っておく。

論語を書店で買え!!

で、パッと捲ったその頁の一節を読め!!

それだけで簡単に脱現代人、いわゆる解脱ができる!!

それで読んだことになるだろうが!!

ちなみに、筆者が好んでいる一節は。

しいわく こうげんれいしょく すくなしじん
子曰 巧言令色 鮮矣仁

言葉巧みで、容姿が良い奴ほど、クズ野郎。

という、2550年前から、後世に俺が現れることを予言していたかのような戦慄の一節である。

好んでいる理由は、まず短くて覚えやすいこと。

さらに、先頭から三番目に出てくること。

ここまで読み進めたら、もう立派な論語読みの論語知らずと胸を張っていい!

この論語No.3、あるいは参番目のタフガキは、職場でよく使っている。

ウチの職場もさながら春秋戦国時代なので、こういう奴らの多いこと!

伝わる通りの孔子の容貌と言うのは、216cmの長身だったという。

当時ならバスケットボールプレイヤーとして中原統一レベルである。

白メシとユッケが好物の今で言う美食家だった。

おそらく、科学的知見を取り入れた結果だと思われるが、

「時間が経ち蒸れや変色、悪臭がする飯や魚や肉、煮込み過ぎ型崩れした物は食べなかった。また季節外れの物、切り口の雑な食べ物、適切な味付けがされていない物も食べなかった。祭祀で頂いた肉は当日中に食べる。自分の家に供えた肉は三日以上は持ち越さず、三日を過ぎれば食べない」(wikiから引用)

これが、冒頭の筆者の主張の根拠にもつながるのである。

食欲と性欲はリンクするし、栄養ある食事と長い睡眠は長持ちの秘訣だろう。

おそらく、吾十有五而志于学とは精通したことの隠喩である、一般的な話だ。

しかし、孔子の孔子たる所以は、以降60年間ずっと悶々とし続けた生涯を貫ききったというその一点に尽きるのだ!

さて、論語を知らないから、ここで小林秀雄の言を借りたいと思う。

確か小林秀雄は、孔子に関して、人物を伝える文章は残されているものが非常に少ないと断ったうえで「道徳的人物の手本のようなイメージと異なり、その言はあまりに苛烈でもはや常軌を逸している」旨の文章を残している。

それは孔子が提唱する『中庸』の徳というものに関する意見にある「理想的な政治はできる、爵禄辞退もできる、白刃の上を素足で歩いて渡ることすらできる。それでもなかなかどうして中庸だけはできないものだ。(筆者意訳)」などの記述を根拠としている。

小林も孔子と同じく『中庸』を理解している者は無いと断ずる。

これは向こうの人の『Hey, yo』に通ずるものがあるように感ぜられる。

すると『中庸』とは、人類皆兄弟という簡単なことを表しているのかと一瞬思えるが、それならば話は単純なはずで、実際の所はそうではない。

いいだろうか、この事を意識し始める、つまり冒頭に述べた事と同様に、孔子の人物に肉感が伴って来れば来るほど論語そのものにも魅力が湧き出してくる。

侠仁、孔子があなたの心に現出するのだ。

美味しい所も書いたので、疲れてきたからそろそろ締める。

孔子の人物に魅力を感じ、色々と物色をしていると、とあるエピソードに心が動揺した。

本人の経験、その万分の一にも満たないだろうが。

実は、その動揺に居ても立ってもいられず記事を書き始めたのだ。

孔子の人生は、無政府主義のシンボルを擁する藤子 不二雄Ⓐが描いたのか。

所は魯国西方、大野沢。

時は哀公、十四年。

行われた狩りで、魯国重臣の従者が動物を捕らえた。

しかし、ソレは鹿とも牛とも見分けが付かず。

異形の相貌と見たこともない毛並みを備えていた。

凶獣怪獣の類は不祥の極み。

重臣一同怖れをなして、ソレを猟場の番人に始末させた。

その話に興味を持った孔子は、重臣の家来に訊ねて歩いた。

事の全容が知れるにつれ、孔子は自分を見失う。

鹿だの牛だのと言って、角が一本生えているなどという事は、あってはならない。

なぜなら、狩りの参加者たちはその動物を決して傷つけてはならなかったから。

実際に見たことが誰もないとはいえ、竜の顔だと気付かない事は、あってはならない。

なぜなら、その出現を丁重に寿がなければならなかったから。

その毛並みを、鱗に覆われていたと見間違える事は、あってはならない。

なぜなら、今の王は未だ仁のある政治を行っていなかったから。

孔子は、書き留めていた当時の歴史書『春秋』に以下の句を残し、筆を折った。

十有四年、春、西狩獲麟